平成22年第6回新ひだか町議会定例会会議録 議事日程 第2号 平成22年9月15日(水) 午前9時30分開議 第 1 会議録署名議員の指名 第 2 一般質問 出席議員(22名) 1番 五十嵐 敏 明 君 2番 觸 澤 清 君 3番 志 田 力 君 4番 磯 貝 廣 光 君 5番 山 内 和 雄 君 6番 建 部 和 代 君 7番 池 田 一 也 君 8番 井 上 節 子 君 9番 日向寺 敏 彦 君 10番 畑 端 薫 君 11番 築 紫 文 一 君 12番 神 谷 浩 嗣 君 13番 遠 藤 敏 弘 君 14番 富 永 信 君 15番 進 藤 猛 君 16番 南 川 州 弘 君 17番 川 合 清 君 18番 細 川 勝 弥 君 19番 増 本 裕 治 君 20番 福 嶋 尚 人 君 21番 渡 辺 保 夫 君 22番 中 島 滋 君 欠席議員(0名) 地方自治法第121条の規定により説明のため出席した人 町長 酒 井 芳 秀 君 町長より通知のあった議事説明者 副町長 富 田 泰 君 副町長 畑 端 憲 行 君 総務企画部長 木 内 達 夫 君 住民福祉部長 岩 渕 勇 次 君 健康生活部長 宮 口 信 次 君 健康生活部参与 総合ケアセンター総合施設長 小 松 幹 志 君 町立静内病院長 経済部長 佐 藤 保 広 君 農林水産部長 石 井 善 晴 君 会計管理者 佐 々 木 政 義 君 三石総合支所長 本 庄 康 浩 君 三石国民健康保険病院長 三 浦 正 次 君 三石国民健康保険病院副院長 八 木 橋 厚 仁 君 総務課長 名 須 川 一 君 企画課長 曽 我 啓 二 君 企画課参事 土 井 忍 君 バイオ・エコタウン推進室長 羽 沢 進 君 財政課長 清 水 全 君 契約管財課長 相 楽 竹 夫 君 契約管財課参事 道 鎮 和 宏 君 商工労働観光課参事 税務課長 斉 藤 滋 一 君 福祉課長 児童館長 富 沢 宏 己 君 児童養育相談センター長 生活環境課長 渋 谷 正 弘 君 アイヌ政策推進室長 健康推進課長 神 垣 光 隆 君 地域包括支援センター長 町立静内病院事務長 渡 辺 勝 造 君 町立静内病院総看護師長 谷 恵 美 子 君 介護老人保健施設まきば施設長 藤 井 章 作 君 介護老人保健施設まきば事務長 高 橋 保 君 特別養護老人ホーム静寿園長 阿 部 公 一 君 建設課長 久 米 茂 君 建設課参事 阪 井 典 行 君 商工労働観光課長 町民休養ホーム支配人 老人福祉センター長 竹 田 幸 也 君 林業研修センター長 わがまちPR戦略室長 上下水道課長 中 村 敬 司 君 静内終末処理場長 農政課長 本桐基幹集落センター長 酒 井 哲 也 君 延出基幹集落センター長 農政課参事 奥 野 幸 男 君 水産林務課長 土 井 義 男 君 水産加工センター長 会計課長 長 舩 幸 生 君 三石総合支所総務企画課長 田 辺 貞 次 君 三石国民健康保険病院事務長 榎 本 勉 君 三石総合支所町民福祉課長 榊 要 君 高齢者共同生活施設やまびこ施設長 三石総合支所町民福祉課参事 地域包括支援センター参事 大 平 響 子 君 三石国民健康保険病院参事 デイサービスセンターみついしセンター長 地域包括支援センター参事 岩 渕 雅 美 君 みついし居宅介護センター長 特別養護老人ホーム蓬莱荘所長 村 上 敬 君 ケアハウスのぞみ施設長 長 船 輝 男 君 総務課主幹 上 田 哲 君 総務課主幹 藤 沢 克 彦 君 企画課主幹 伊 藤 信 夫 君 企画課主幹 布 施 和 継 君 バイオ・エコタウン推進室主幹 小 野 寺 大 作 君 財政課主幹 坂 将 樹 君 財政課主幹 高 堰 良 子 君 財政課主幹 上 田 賢 朗 君 契約管財課主幹 八 田 敏 之 君 税務課主幹 寺 越 正 央 君 税務課主幹 中 島 健 治 君 税務課主幹 大 久 保 信 男 君 税務課主幹 大 山 慎 司 君 税務課主幹 佐 伯 智 也 君 福祉課主幹 中 村 敏 君 福祉課主幹 千 葉 憲 児 君 福祉課主幹 阿 部 尚 弘 君 福祉課主幹 久 保 敏 則 君 福祉課主幹 米 田 一 治 君 静内保育所長 高 橋 和 子 君 東静内保育所長 永 井 治 恵 君 静内子育て支援センター長 中 田 寿 美 子 君 生活環境課主幹 竹 田 三 智 子 君 生活環境課主幹 浮 田 昌 輝 君 生活環境課主幹 田 口 寛 君 生活環境課主幹 渡 辺 浩 之 君 アイヌ政策推進室主幹 石 原 義 弘 君 アイヌ政策推進室主幹 藪 中 剛 司 君 健康推進課主幹 池 田 由 貴 子 君 健康推進課主幹 角 田 し の ぶ 君 町立静内病院主幹 渡 辺 洋 一 君 特別養護老人ホーム静寿園主幹 池 田 孝 義 君 建設課主幹 岩 渕 博 司 君 建設課主幹 酒 井 隆 君 建設課主幹 池 均 君 建設課主幹 田 中 伸 幸 君 商工労働観光課主幹 宝 金 司 君 商工労働観光課主幹 小 塚 洋 之 君 商工労働観光課主幹 村 田 弘 明 君 商工労働観光課主幹 佐 伯 義 己 君 わがまちPR戦略室主幹 山 口 一 二 君 上下水道課主幹 神 垣 博 樹 君 上下水道課主幹 新 山 光 一 君 上下水道課主幹 野 垣 尚 久 君 上下水道課主幹 大 角 地 浩 君 上下水道課主幹 桂 田 達 也 君 上下水道課主幹 浅 野 義 裕 君 農政課主幹 若 生 富 夫 君 農政課主幹 森 宗 厚 志 君 農政課主幹 秋 山 照 幸 君 農業実験センター長 城 地 哲 也 君 農業実験センター主幹 岡 田 俊 之 君 和牛センター長 萩 沢 慶 一 君 水産林務課主幹 久 保 稔 君 水産林務課主幹 早 瀬 秀 一 君 水産林務課主幹 水 谷 貢 君 水産林務課主幹 野 本 武 俊 君 三石総合支所総務企画課主幹 木 村 博 成 君 三石総合支所町民福祉課主幹 中 村 哲 史 君 三石総合支所町民福祉課主幹 竹 達 勝 利 君 高齢者共同生活施設やまびこ主幹 三石総合支所町民福祉課主幹 米 田 和 哉 君 三石国民健康保険病院主幹 木 村 実 君 教育委員会委員長より通知のあった議事説明者 教育長 河 村 一 夫 君 教育部長 塚 尾 英 夫 君 管理課長 磯 貝 正 之 君 社会教育課長 公民館長 コミュニティセンター館長 阿 部 晃 二 君 静内郷土館長 アイヌ民俗資料館長 文化センター館長 体育振興課長 土 肥 一 司 君 三石分室教育課長 川 端 克 美 君 静内図書館長兼三石図書館長 渡 辺 喜 代 治 君 女性センター・みらい館長 学校給食センター長 石 川 義 輝 君 管理課主幹 中 村 英 貴 君 管理課主幹 佐 藤 礼 二 君 社会教育課主幹 森 治 人 君 社会教育課主幹 藪 中 剛 司 君 体育振興課主幹 田 畑 善 側 君 体育振興課主幹 麻 野 和 彦 君 体育振興課主幹 田 森 由 美 子 君 三石分室教育課主幹 片 山 孝 彦 君 水道事業管理者より通知のあった議事説明者 経済部長 佐 藤 保 広 君 上下水道課長 中 村 敬 司 君 上下水道課主幹 大 角 地 浩 君 上下水道課主幹 神 垣 博 樹 君 上下水道課主幹 新 山 光 一 君 上下水道課主幹 野 垣 尚 久 君 上下水道課主幹 桂 田 達 也 君 農業委員会会長より通知のあった議事説明者 事務局長 姥 谷 登 君 事務局主幹 石 丸 修 司 君 代表監査委員より通知のあった議事説明者 事務局長 田 代 芳 嗣 君 事務局主幹 菅 沼 太 吉 君 職務のため出席した事務局職員 事務局長 田 代 芳 嗣 君 事務局主幹 菅 沼 太 吉 君▼開議の宣告
○議長(五十嵐敏明君) [ 1 ] | 皆さん、おはようございます。ただいまの出席議員数は22名です。定足数に達しておりますので、これから本日の会議を開きます。 |
本日の議事日程は、お手元に配付のとおりです。 |
(午前 9時30分)
▼会議録署名議員の指名
○議長(五十嵐敏明君) | 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 |
本日の会議録署名議員は、会議規則第120条の規定により、15番、進藤君、16番、南川君を指名いたします。 |
▼一般質問
○議長(五十嵐敏明君) | 日程第2、一般質問を継続いたします。 |
12番、神谷君。 |
〔12番 神谷浩嗣君登壇〕
◆12番(神谷浩嗣君) [ 2 ] | おはようございます。私の今回の一般質問は、あえて私が初当選時の初めての一般質問と同じ趣旨の質問をさせていただきます。これは、当時は静内町であり、町長は沢田町長でありました。今は新ひだか町となり、町長は酒井町長であります。町長がかわるとここまで町の考え方も変わるものなのかとの期待と一抹の不安を覚えながら、質問させていただきます。21世紀に入り、不幸にしてイラク戦争の勃発、また北朝鮮の問題、あるいはアフガニスタン問題、そして世界的なテロ組織の問題など、解決されなければならない問題は多々ありますが、21世紀は平和と人権の世紀であると言われております。そして、さらに世界的にマイノリティー、いわゆる少数民族の復権がなされる世紀でもあろうと言われております。我が国においても、アイヌ民族を少数民族と認め、国はアイヌ民族に配慮しなければならないといった画期的な司法の判断も下っておりますし、さらに我が国憲政史上初めての民族にかかわる俗に言うアイヌ新法も制定され、さらには平成20年6月6日、アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議を衆参両院において全会一致で採択されたところであります。ここまで至ったのも、現北海道アイヌ協会加藤理事長、あるいは新ひだか町アイヌ協会支部長、大川勝氏初め幾多の諸先輩方のご尽力のたまものであり、心から敬意を払い、感謝を申し上げまして、以上の点に関連し、通告どおり質問いたします。 |
まず最初に、昭和49年以来、既存のウタリ福祉対策として地方改善施設補助事業あるいは生活館整備事業等が実施されておりますが、一体幾らぐらいの金額なのか、トータル金額と最も金額の多かった事業名とその金額をお伺いいたします。 | |
次に、アイヌ新法第3条第2項で、地方公共団体は当該区域の社会的条件に応じ、アイヌ文化の振興等を図るための施策の実施に努めなければならないとあるが、新ひだか町として新法制定後、財団法人アイヌ文化振興研究推進機構の助成事業以外で町独自の施策を実施したことがあるかどうか、またその施策にかかったトータル金額、あるいは今後の予定はあるか、お伺いいたします。 | |
次に、二風谷ダムの司法判断、さらには衆参両院におけるアイヌ民族を先住民族と認める全会一致の採択を受けて、町長は少数民族としてのアイヌ民族、またそれに附属するアイヌ協会をどのように位置づけていらっしゃるのかお伺いしたい。 | |
次に、平成8年のウタリ懇談会報告でありますけれども、ちょっと一節を引用しますと、同化政策が進められ、アイヌの人々の社会や文化が受けた打撃は決定的なものとなった。いずれの施策もアイヌの人々の窮状を改善するために十分機能したとは言えなかった。また、アイヌの人々が移住する地域において他の人々とはなお格差があることが認められ、アイヌの人々に対するさまざまな差別も解消したとは言えないというふうに懇談会報告では触れられており、現状の政策は不備であるということを認めており、また平成21年のアイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会では、平成8年の報告をほとんど踏襲し、さらにアイヌ文化の実践、継承を行うことが可能となるような環境整備を図っていくことや経済活動との連携等により自立的な生活の回復に結びつけていく取り組みの促進など、経済面にも踏み込んで報告書が提出されておりますが、新法の目的はアイヌの人々の民族的な誇りが尊重される社会の実現ということをうたっており、そしてその手段がアイヌ文化の振興並びにアイヌの伝統等に関する国民の知識の普及及び啓発を図るということになっております。しかし、いろんな問題が現状としてある中で、文化振興、普及啓発、伝統面の施策充実だけで現状の改善あるいは新法の目的が達成されるかということについては、やや疑問を持たざるを得ない。そこで、私は、鳩山前内閣総理大臣が掲げております友愛の基本理念の自立と共生の中で、特にこの経済的自立が重要だと考えますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。 | |
次に、今まで指摘したように単なる文化だけではない、その地域に密着したいろいろな問題を解決するために、役場内にアイヌ対策室を新設し、問題を逐一解決していくことを私は主張しておりましたが、現在アイヌ政策推進室ができておりますが、この推進室の設立目的と現在までの活動内容、今後の推進室のあり方をどのように考えておられるのかをお伺いいたしまして、壇上からの質問とさせていただきます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 渋谷生活環境課長。 |
〔生活環境課長 渋谷正弘君登壇〕
◇生活環境課長(渋谷正弘君) [ 3 ] | おはようございます。ただいま神谷議員からアイヌ政策について全般にかかわるものについてのご質問がございましたので、私のほうから答弁させていただきます。 |
まず、1点目のウタリ福祉対策についてでございますけれども、ご質問にございました地方改善施設整備事業と生活館整備事業についてでございます。昭和49年から平成21年度までの36年間で大きな事業を申しますと、地方改善施設整備事業としましては川合2号線改良舗装工事で3億564万5,000円、それと生活館整備事業といたしまして御園生活館新設工事が6,362万5,000円となってございまして、その他道路、下水、排水路の整備あるいは生活館の新築、改築などで総額で約40億円を投入し、アイヌの方と一般の道民との社会的、経済的格差の是正と生活環境の改善のための事業を実施してきてございます。 | |
続きまして、2点目のアイヌ新法第3条第2項についてのご質問がございました。アイヌ文化の振興のための独自の施策は展開してきたのかというご質問でございますけれども、アイヌ協会新ひだか町支部及び三石支部への支援、あるいはシャクシャイン記念館の運営に対する支援、さらにはアイヌ協会新ひだか支部及び三石支部が行うさまざまな伝承活動に対し支援、協力をさせていただいてきております。また、議員もご承知のとおり、アイヌの伝統的な生活空間イオル再生事業の本町における早期具現のための指針となるイオル構想の策定のため、アイヌ政策室に専任の職員を配置し、協会支部や町民の方々の協力をいただきながら鋭意取り組んでいるところでございます。ご質問は、それらに要した経費はどのくらいかということでございますけれども、この構想の策定に当たりましては協会支部の方々、町民の方々も無報酬で協力をいただいておりますし、また協会支部の活動に対する人的支援など目に見えない、金額ではあらわせないものが多いことをご理解いただきたいと存じます。また、今後の予定についてでございますが、協会支部と連携協力し、本町における一日も早いイオル事業の実現に向け全力で取り組むとともに、協会支部の自主的、自立的な伝承活動が行われることを期待しているところであり、その活動に対する支援に努めてまいりたいと考えているところでございます。 | |
続きまして、アイヌ民族またはそれに付随するアイヌ協会の位置づけについてでございます。平成15年に議員からご質問いただいた際にも答弁させていただいているとおり、先住民としてアイヌ民族という認識は疑う余地のないところでございます。北海道、そして本町の発展の歴史の中でアイヌの人々の果たされてきた役割は多大であると認識しており、心から敬意を表するものでございます。また、アイヌ協会に対しましても、1970年代後半からの国際的な先住民運動の高まる中で、北海道旧土人保護法の廃止とアイヌ文化振興法の制定に際しましての多大な功績とアイヌ民族の尊厳の確立、社会的地位の向上と文化の保存、伝承のための活動が活発に続けられておりますことに重ねて敬意を表するところでございます。二風谷ダムの司法判断につきましては、同化政策の歴史的な経過に対する反省を含めて最大限の配慮が必要であるのに、最重視すべき価値を軽視したという大変厳しい判断だと感じているところでございます。アイヌ文化を育ててきた二風谷地域の特性にかんがみまして、アイヌ民族を先住少数民族とし、その建設が文化享有権に多大な影響を及ぼした判決は、今後のアイヌ文化の保存と発展のためにも意義のある判決だったと認識しているところでございます。 | |
次に、有識者懇談会報告とアイヌの人々の経済的な自立についてでございます。アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会の報告の主な内容につきましては、議員が述べられたとおりでございます。この報告を受け、アイヌの人々の意見等を踏まえつつ、総合的かつ効果的なアイヌ政策を推進するため、アイヌ政策推進会議が設置されたところでございます。有識者懇談会報告の中でも、今後のアイヌ政策のあり方の一つとして、経済活動との連携によりアイヌの人々の自立的な生活の回復に結びつけていくよう取り組みが必要であるとされてございます。また、平成18年の北海道アイヌ生活実態調査においても、道民一般との格差は改善傾向にあるものの、依然として生活保護率や大学進学率の格差があると結果が出ております。アイヌの人々の経済的自立は、重要な課題であると認識しているところでございます。 | |
続きまして、アイヌ政策室についてのご質問がございました。アイヌ政策推進室は、アイヌ民族の生活に関すること、アイヌ文化の振興、アイヌの伝統的生活空間イオル再生事業の具現化など、本町におけるアイヌ政策の推進を目的に平成18年に設置しております。特に設置以来アイヌの人々の強い要望でありますアイヌの伝統的生活空間イオルの早期実現に向けた検討をアイヌ協会支部や町民の方々とともに進めてまいっているところでございます。9月1日に新ひだか町イオル再生検討委員会から本町におけるイオル再生事業の指針となる構想の素案についてご提案をいただいたところでございます。今後イオル再生事業の実施主体となる財団法人アイヌ文化振興研究推進機構あるいは国あるいは北海道に対しまして提案を行い、早期のイオル実現に向けて進めてまいります。また、アイヌ政策室のあり方というご質問でございますけれども、構想策定の一つの区切りがついた状況でございます。今後効果的なアイヌ政策を展開していくための組織のあり方について現在検討を進めているところでございますので、ご理解を願いたいと思います。 | |
以上でございます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 議長のほうから1点訂正をいたします。 |
ただいまの説明員の職名を生活環境課長という職名を指名いたしましたが、正確にはアイヌ政策推進室長、これに訂正をいたします。 | |
12番、神谷君。 |
◆12番(神谷浩嗣君) [ 4 ] | それでは、再質問させていただきます。 |
まず、最初のウタリ福祉対策であります。そもそもこの福祉対策の本旨とは、課長が壇上でおっしゃったようにアイヌの人々と道民一般との経済的、社会的是正あるいはまた環境整備の改善を図るということが本旨でありますが、昭和49年から平成21年までで約40億、まさに驚くべき金額でありますが、中には福祉対策の名をかりた事業も何件かあるのかなと、私なりにそんなふうに思ってはおりますが、この40億円という金額を見て町長いかがお考えですか、その点お伺いしたい。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 町長。 |
◎町長(酒井芳秀君) [ 5 ] | 昭和49年から平成21年度までということでございますから、およそ36年間ということになります。そこで、40億円という巨額の費用が町の種々事業のために、ウタリ福祉対策事業、広くそういうことの位置づけをした中で行われているということは、大変まちづくりのために貢献のあったことだと、このように評価させていただいております。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 12番、神谷君。 |
◆12番(神谷浩嗣君) [ 6 ] | まさしく本当に40億円、大変な金額であります。それはそれとして、次にいきますが、新法第3条第2項の件であります。新法でも定められている。ましてや地域イオルを誘致しようとしている新ひだか町としては、先ほどの答弁にもありましたが、シャクシャイン記念館の運営、これは昔からの補助金及び交付金でありますし、さらには新ひだか支部及び三石支部が行うさまざまな伝承に対して補助をしてきたと、そういう答弁でありましたが、これはほとんど財団法人アイヌ文化振興研究推進機構の事業であるはずであります。でありますからして、町独自としての事業はほとんど行っていないと、そういう私に言わせるなら甚だお粗末と言わざるを得ない実施状況でありましたが、しかし今年度町長が平成22年3月25日に委嘱した新ひだか町イオル再生検討委員会が本年度の8月に意見提案された事項を重く受けとめ、実現に向けての一層の努力を傾けていただけるものと私は確信しておりますが、町長いかがですか、お伺いしたい。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 町長。 |
◎町長(酒井芳秀君) [ 7 ] | イオル事業の実現というのは、長い間の懸案事項でございます。特に以前はハード事業が中心のかなり大きな施設整備というようなことも考えられた時期があったわけですが、政府の方針が変わりまして、アイヌの皆さん方の伝統的生活空間の保持と、そういったものを具現化していくということで、既に白老、また平取あたりで取り組みが始まっております。そういったことで、我が町としてもこれはぜひ実現をしていきたいという強い願いを持っております。また、貴重なアイヌ文化を保存、継承し、将来にわたって発展させていくためには、このイオル事業というのは重要な位置を占めるものであると。先ほど神谷議員種々質問の趣旨で述べられたように、先住民の皆さん方の環境とともにある生きざまというのは大変今日的に大きな示唆を与えるものでございまして、そういった生活をきちっと具現化した中で多くの人がそれを見れるという状況にしていきたいものだと、このように考えております。協会支部、また町民の方々のご理解とご協力をいただきながら早期実現に向け全力で取り組んでまいりたいと、このように考えております。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 12番、神谷君。 |
◆12番(神谷浩嗣君) [ 8 ] | その方向で進むことを本当に心から私も祈願しております。先ほども申し上げましたが、福祉対策として今まで約40億円の投入の事実にもかかわらず、町独自の事業はほとんど行っていない現実、これを踏まえてお伺いいたしますが、他団体と協会に対する補助金及び交付金にはアイヌ協会の会員は大いなる不満を持っている。他団体と活動内容等がもちろん違うということは私は理解しておりますが、しかし平成20年の国会におけるアイヌ民族に対する先住民族としての全会一致の採択を得たことにより、協会としても今後文化の普及啓発はもちろんのこと、いろんな分野において活動の強化を図っていくべきだと私は考えております。そのためにも、さらには町に対する貢献度等を考慮しても補助金及び交付金の見直しが図られるべきではないのかなと、そんなふうに考えておりますが、その点町長どのようにお考えですか、お伺いします。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 町長。 |
◎町長(酒井芳秀君) [ 9 ] | アイヌ文化という貴重な文化を保存、継承していくためには、一定の政策的配慮が必要であるという認識を持っております。そういったことで、毎年の予算の案をつくるときの査定等にも取り組んできたところでございます。そこで、アイヌ協会支部に対する補助金につきましては、支部の運営、シャクシャイン法要祭など多種伝承活動に対する支援、またシャクシャイン記念館の運営に対する支援などを新ひだか、三石両支部合わせて約300万円の補助金を出しております。そして、21年度には協会補助金を60万円増額させていただきました。また、老朽化したシャクシャイン記念館の増築、改修費用といたしまして1,995万、約2,000万を交付させていただいて、シャクシャイン記念館の増改築、これをやっていただいたところであります。そういったことで、以前よりはそういう取り組みをさせていただいていると思いますが、今のご指摘もありますので、今後アイヌ協会支部の実質的な伝承活動が活発に行われるということも期待をしながら、その活動に対する支援策について検討させていただきたいと、このように考えております。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 12番、神谷君。 |
◆12番(神谷浩嗣君) [ 10 ] | 見直しが図られることを本当に強くお願いしておきます。 |
次にいきます。今後アイヌ文化の振興には、真歌のチセがありますが、あそこが私は重要になってくるのだと思っております。あのチセにおいてイチャルパや、あるいは文化関連の事業をやるにも、電気は発電機、料理は記念館でつくって持ってきているのです。これが現実なのです。先ほどから何度も申し上げているように、イオルの誘致あるいはまた新法第3条第2項の絡みからしても、せめて電気と水道を引くぐらいの予算は、補正を組むまでかからないと思いますので、すぐやっていただけませんか、町長いかがですか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 町長。 |
◎町長(酒井芳秀君) [ 11 ] | 私もチセにおいて行われるイチャルパですとか、そういった事業に顔を出させていただいております。そこで、水道もない、電気もないという状況を知っておりまして、つけたいという気持ちを持っているところでございます。そこで、年間使う回数とかを見るとどうのこうのという意見はありますけれども、今ご指摘でございますので、今後の利用計画等を踏まえ、協会の皆さんと相談させていただいて、取り組みをさせていただきたいと、このように考えております。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 12番、神谷君。 |
◆12番(神谷浩嗣君) [ 12 ] | 本当に再度お願いしておきます。 |
次に、懇談会報告でありますが、日本国民全体が自由や民主主義、経済的豊かさを享受していく陰でアイヌ民族は深刻な打撃を受け、今なお所得水準や高等教育への進学率など格差があり、それが差別の原因となっている、そんなふうに報告では触れられておりますが、国のアイヌ政策推進会議の進捗状況やそれを受けての国会での立法措置を待つことなく、町ができる独自の政策を率先して進めるべきではないのかなと私は強く思っておりますが、その点町長いかがお考えですか、お伺いしたい。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 町長。 |
◎町長(酒井芳秀君) [ 13 ] | お答えをいたします。 |
アイヌの人々のいろんなハンディキャップがあるというようなことで、就業支援、それから教育の充実、またアイヌ古老の生活の保障など、支援強化をすべきところがあると、また必要性が高いというか、欠くことのできないものがあるということで認識をしてございます。土地資源活用についても、報告書で示されたように一定の政策的配慮が必要であると、こういう認識をこれも持っております。現在国におきましてアイヌの人たちの社会的、経済的地位の向上を図るための総合的な政策の確立に向け検討が行われているところでありまして、そういったものを注意深く見守りながら、町としてもどういったことができるのか、当面イオル構想の実現というものが中心になってくるのではと、このように考えておりますが、そればかりにとらわれることなく、現実のそういった生活にかかわることについても目を向けて取り組んでまいりたいと、このように考えております。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 12番、神谷君。 |
◆12番(神谷浩嗣君) [ 14 ] | これは、有識者懇談会の中でも札幌市長の上田市長、あるいはまた北海道知事の高橋はるみ知事も、とにかく国の立法措置がなければ道として、あるいは市としてちょっと動けないのだと、そういった発言をしておりますが、先ほども言ったように町として立法措置を待つことなく独自の事業をぜひ率先してやっていただきたいことを重ねてお願いしておきます。 |
次に、経済的自立についてお伺いしたい。鳩山前総理も自立と共生ということに言及されておりますし、それを受けて高橋はるみ北海道知事もまさに北海道が実施してきた政策の趣旨であり、そしてその自立のためには教育支援と、加えて生活支援が重要だと思っていると、こういった発言をしております。さらに、内閣府、これは総理直属でありますアイヌ政策推進会議において、1つの日本列島に2つの国家と3つの文化があったと。その2つの国家というのは、1つは琉球、そしてもう一つは言わなくてもわかるように日本国家。そして、3つの文化というのは、いわゆる和人文化と琉球文化、そしてアイヌ文化であると。そして、その文化の中で最も理解が進んでいないのがアイヌ文化であると、そしてアイヌ文化の普及啓発を図るためにはまずもって経済的自立が優先するのだろうと、そういった議論が中央のほうで行われておりますが、経済的自立、そういう面に関して町長はどのようにお考えになっていますか、お伺いしたい。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 町長。 |
◎町長(酒井芳秀君) [ 15 ] | 私自身も幼少期から義務教育のころはアイヌの人たちと同じ教室で学んだという経験もありますし、今でもそういったつき合いをさせていただいている方がたくさんアイヌの方におられます。親しいつき合いをさせていただいている方がです。そういうことで、確かに同じ努力をされても評価をされていないというようなこともあるのかなと、このように考えておりますが、やはりそういった垣根のようなものがあるとすれば、それを取り払うような、皆同じ郷土に住む人間なのだというようなことを皆が念頭に置いてやっていくということで、アイヌ文化を保存、継承、発展させていくためには安定した生活を送っていただくということが何よりも重要で、種々今までもとられた政策もありますけれども、これからも真摯にそういった政策等について勉強しながら、また国あるいは道に申し上げながら、またご指摘の町独自のというような施策を講じるとかということも考えながらやってまいりたい、そういう観点からすれば、議員と同様の考え方を持っておるものでございます。ご理解願いたいと思います。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 12番、神谷君。 |
◆12番(神谷浩嗣君) [ 16 ] | 経済的自立に関しての2点目として、イオル再生検討委員会での意見提案に示されているイオルビジネスに関する件で再質問させていただきます。 |
去る7月29日に、アイヌ協会新ひだか支部新事業展開のため、本部の加藤理事長も同行していただき、家畜改良センター新冠牧場の場長、高橋氏並びに総務課長の高野氏と会いまして、新事業展開の折にはぜひ改良センターの遊休地等の利用等にご協力いただきたいと、そういったお願いをしたところ、協力できることがあれば、上層部との打ち合わせとか許可もあるだろうけれども、ぜひともご協力させていただきたいと、そういった前向きな発言をいただいたわけでありますが、新ひだか町として協会の事業展開のために町有地等の利用等の申し入れがあったならば、その案件、案件にもよるのでありましょうが、町としての基本的な考え方をお伺いします。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 町長。 |
◎町長(酒井芳秀君) [ 17 ] | ただいま発言のありました家畜改良センター新冠牧場へ加藤理事長、大川支部長、また関係の皆様方が訪問されたときのことは、その前に私のところにも寄っていただいたということで承知しておりますし、家畜改良センター場長のお答えについても大変心強いものであったというふうに聞いておりますことは承知しているところでございます。今後このイオルビジネスについて具体的な内容が協会支部から示されると思いますので、できる限りの協力はさせていただきたいということがまず1点と。 |
2点目の町有地の利用の申し入れ、これにつきましては、そういうお申し出があった際には今まで答弁申し上げてきたとおりそういったことを念頭に当然取り組ませていただきたいと思います。また、イオル再生事業においては、整備する空間、イオルは町有地を活用するということが原則となっております。そこで、具体的な計画が示された後、これも協会支部との協議をさせていただきたい、このように考えております。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 12番、神谷君。 |
◆12番(神谷浩嗣君) [ 18 ] | イオルビジネスに関してもう一点お伺いしたい。アイヌ協会会員による養鹿事業が行われ、シカ肉の缶詰等もつくられ、これは町長提案でありますが、町長の提案によって新ひだか町名産として販売されているわけであります。私は、その事業者との懇談の中で、きのうの細川議員あるいは山内議員の質問の中にもありましたが、シカによる農業被害の対策としても効果的であり、今後は規模を拡大して取り組むべきであろうと、そんな話をしたところでありますが、経済的自立あるいは雇用の拡大等の側面からも町としてもその缶詰の災害発生時の非常食としての活用、あるいはこれはきのうの町長のシカの被害に対する答弁にありましたが、浦河町が道内で初めての取り組みで、これが4頭しか解体というか処理できないというのは私もきのう初めて聞いたのでありますが、4頭ぐらいではどうもならないと思うのでありますが、それよりもっと大規模なことも考えていいのかなと思っております。そういった意味では、浦河の後塵を拝しますが、死骸の専用焼却炉等の建設などを我が町としても積極的に取り組むべきだと私は考えておりますが、町長はいかがお考えですか、お伺いします。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 町長。 |
◎町長(酒井芳秀君) [ 19 ] | ご提言は、その趣旨はよく理解できます。そこで、缶詰の活用ですとか焼却施設については、担当の課長から答弁をさせていただきたいと思います。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 名須川総務課長。 |
◇総務課長(名須川 一君) [ 20 ] | シカ肉の缶詰の災害時の非常食ということでの活用についてご質問ございまして、防災の観点でございますので、私のほうからご答弁申し上げたいと思います。 |
災害時の非常食として今町で備蓄しているものは、乾パンあるいはアルファ化米というようなものでございまして、保存年限が5年間というようなことになってございます。最近ではこういったものも10年保存が可能なものも出回ってきてございまして、これらについては年次計画で計画的に導入を図っている状況にございます。そこで、このシカ肉の缶詰でございますが、実際にその保存年限、いわゆる消費期限がどのぐらいあるのか、あるいは調達コスト、調達する部分の個数等、こういったものも含めて、災害時の非常食として適するかどうか、ここも含めてよく研究をさせていただきたいと思います。 | |
以上でございます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 12番、神谷君。 |
◆12番(神谷浩嗣君) [ 21 ] | これは答弁はもう結構ですけれども、後で結構ですけれども、どういったものが今どのぐらいの量、どこに非常食というか、災害時ので貯蔵しているのか、これは後で結構です。私のほうにいただければ。その点については、よく検討されることを強くお願いしておきます。 |
次に、アイヌ対策推進室についてであります。果たして今の住民福祉部でいいのかという問題であります。アイヌ文化一つとってみても、アイヌ民族の世界観、それに基づく価値観、精神性に根差したものとすべきであり、持続可能な生態系の維持や環境問題に対する基本的な姿勢、あるいは生物や自然とのかかわりなど思想や哲学にもかかわってきますし、さらには二風谷ダムの司法判断にもあるように、その地域の文化享有権により、今後の開発についても享有権が発生しているところについては一定の制限を受けるわけであります。ということは、アイヌに関連する事業が福祉施策のみならず、農林水産、建設行政はもちろんのこと、今後の我が町のまちづくり全般に大きくかかわってくるわけであります。ということは、住民福祉部より私は総務企画部こそが最もふさわしいのではないのかなと思っておりますが、町長はいかがお考えですか、お伺いします。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 町長。 |
◎町長(酒井芳秀君) [ 22 ] | 組織の課題でございますので、今はっきりとお答えできないですが、議員ご指摘のとおり企画立案部門、それもアイヌ文化の振興という観点からするとかなり広範囲にわたるということで、私自身も同じような考えをこのところ抱いております。それと、現場のほうのいわゆる福祉的な部門、これもございますし、また協会支部運営のための事務的な、あるいは現実的な作業とか、そういった部門とかいうことがございまして、これを一くくりで住民福祉部ということには、ご指摘のような問題点といいますか、そういうものがあるというふうに私も同感、思っております。今後来るべき年度に向けまして、そのあたりも内部でよく論議をしながら考え方を示してまいりたいと思いますので、ご理解いただきたいと思います。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 12番、神谷君。 |
◆12番(神谷浩嗣君) [ 23 ] | 最後に、いろいろお聞きしましたが、いずれにしろまだまだ改善されなければならない点が多々ありますが、今後もアイヌ行政全般に対して注意深く見守っていきたいと思っております。かつて何年か前、単一民族発言で物議を醸したことがありましたが、異質のものを排除する、そういった社会から多様性を認める社会に変えていく、価値観を変えていくことが必要であろうと私は思っております。そして、新ひだか町のとられるアイヌ行政全般がそのために銀のしずくの1滴として成就することを心から願いまして、質問を終わらせていただきます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 暫時休憩いたします。 |
休憩 午前10時19分
再開 午前10時33分
○議長(五十嵐敏明君) | 休憩前に引き続き一般質問を継続いたします。 |
次に進みます。 | |
17番、川合君。 |
〔17番 川合 清君登壇〕
◆17番(川合 清君) [ 24 ] | 壇上から一般質問を行います。私は、学校給食についてと、それから町長の町政執行姿勢について、この2点を通告しているのですが、いずれもこの町の経済的力をつける、そういう視点での質問といたしました。春に自治体問題研究所、北海道のまちづくりを考える会というのが富川で行われました。その際小田理事長は、これからのまちづくりに必要なのはまちの財産を外に出さないことだ、大変迫った時間の中でそういう発言をされました。私も常々そういうことを考えていたわけで、それと比べてこの町の町政執行はどうなのか、こういう視点の質問を組み立てたつもりです。 |
それで、最初の学校給食問題については、合併して途端にこの町の大変な財政危機の状況が1つにあって、もう一つは、今はもうかつてより大変大きな声になっているのですが、公務員の削減問題があります。この学校給食の問題については、行革推進法というのが小泉内閣のときにできて、地方公務員4.6%以上削減せという、そういう指示のもとに集中改革プランというのが各町でつくられました。そういう中で出てきたのが自治体職員である給食センターの調理員の削減問題。そういう中で、学校給食センターの民間委託が急速に進められました。それで、私の持っている資料では、2008年5月現在で全国の小中学校の4分の1が民間委託されていると、こういう実態に進みまして、地方自治体全体では6.4%の職員が削減された。こういう中で我が町の学校給食センターも民間委託をされたのですが、幾つかの問題があるのですが、当時は民間委託をすればすべてがうまくいくというような説明をされたというふうに思っているのです。民間委託した後にどういう状況になっているかということをまず最初にお聞きしたい。 | |
1つは、食の安全、安心は、より前進的な方向にどう図られているのか。 | |
それから、2つ目は、学校給食センターで地産地消の視点で大きく前進するようにという課題が与えられているというふうに思っているのですが、その問題ではどう前進が図られたのか。 | |
3つ目は、民間委託をすることによって食べ残しがどういうふうな状況になっているのか。かつては、膨大な食べ残しがあった。それを給食センターの大変な努力で大きく改善された。それがその後、その改善の方向がどういうふうな形でより強められたのかという問題。 | |
給食センターの最後の問題では、食べ残しも含めて父母や子供たちの声をどういうふうにより深くとらえる、そういう方向での努力が進められたのか、この問題についてまずお聞きしたいというふうに思います。 | |
次に、町長の町政執行姿勢についてお伺いいたします。町長は、今年度の予算編成で言ってみれば財政的に少し余裕ができた、そういう判断で6月補正予算を組まれたというふうに思っています。いわゆる政策予算は、そういう立場からつくったというふうに所信表明で述べられていたところです。それで、問題は、そういう町の財政の中で町の経済力をより豊かにするために幾つかの問題がある。 | |
一部にこの新ひだか町は全道きっての生活保護世帯の比率が高いというふうに言われているのですが、町を見ると、あるいは新聞のチラシでもパート募集というのはしょっちゅうあるし、しょっちゅう目につきます。しかし、それらの仕事について一家の生活を支えるというものには遠く及ばない、そういう賃金体制にあるというふうに思っています。それで、今ワーキングプアというふうに言われる人たちがいるのですが、人たちがと言うのはおかしいのですが、それらは全国的に言われているのは年収200万以下、こういう人たちを指しているわけですが、この新ひだか町のさまざまな生活水準のいろんな数字を見ると、我が町は大変ワーキングプアの比率の高いところにあると。ちなみに、季節労働者と言われる人たちは、年収200万稼ぐというのは本当に難しい、そういう状況にあります。それで、それらを解消するためには、まず官製ワーキングプアをなくしていく、こういう視点で町長の町政執行の努力が必要なのだろうというふうに思っていますので、町長のそれについての認識を伺いたい。 | |
ワーキングプアをなくす上で町政執行とのかかわりでは、全道各地で町の財産を、お金を町外に出さないということで、函館市だとか帯広市、ここは工事の落札業者あるいは委託業者に対して土木部長名とか、あるいは市の名前でいろんな協力要請を出しているのですけれども、そういう意味から見て入札、発注の抜本的見直しが必要でないのかと。 | |
それから、町職員のスキルアップ、これによる臨時、嘱託職員の解消、こういうふうな方向で努力する必要があるのでないのか。 | |
それから、いろんな形で町外の業者に、学校給食センターも含めてですが、町外の業者に委託あるいは工事の請負や何かでも発注せざるを得ないところが我が町にはたくさん残されている。そういう意味で、かつて静内町時代は緊急通報システム、これの受託者をどうするかということで、日高ガス保安協会に警備の免許を取らせるためにいろいろ指導もし、援助もし、実施時期をずらしたりということで地元企業を育成しようとした、そういう努力をしたというふうに思っているのですが、今後もこういう地元企業の育成という視点から見たら、町長はどういう方向で努力をしなければならぬのか、そのお考えをお伺いしたい。 | |
以上、壇上の質問といたします。よろしくご答弁をお願いいたします。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 石川学校給食センター長。 |
〔学校給食センター長 石川義輝君登壇〕
◇学校給食センター長(石川義輝君) [ 25 ] | 川合議員の学校給食についてのご質問にお答えいたします。 |
ご承知のように、学校給食センターの運営に当たりましては、平成20年度より一般経常経費の削減と施設の効率、効果的な運営を図ることを目的として、調理、配送、ボイラーの各部門を一括して業務委託を行っております。 | |
そこで、ご質問の1点目の食の安全、安心はどう図られているかについてですが、学校給食センターでは施設設備の清掃や整理整頓はもちろんのこと、調理器具や容器などの保管状態を点検し、不備なものは速やかに改善するなど衛生管理を徹底することとしております。また、調理に従事する者及びその同居者の健康観察を衛生管理点検表に基づき実施し、衛生的な服装や手洗いなど衛生指導の徹底に努めております。さらに、委託業者においては、管理責任者と副責任者の配置と各調理部門などに主任を配置し、安全管理に配慮しているところでございます。また、食材については、国内生産の食材を中心とした献立に努めております。 | |
次に、2点目の地産地消の拡大はどう図られているかについてですが、地産地消について食品、食材を取り扱う業者は、町の入札参加資格審査手続など入札制度に基づいた方法で町内業者11業者、町外業者15業者、計26業者を選定し、適切な食材の納入に努めているところです。地場産物の活用は、地域の文化や産業に対する理解を深めることから食育としても大切なことと考えており、地場産物を積極的に取り入れた献立づくりに努めております。町内業者には、地場産物のさらなる供給をお願いしております。また、今年度新たにお米の万馬券の米粉によるうどんの献立や地場産食材だけによる献立、新ひだか町の日を予定しております。 | |
次に、3点目の食べ残しの減少はどう図られているかについてですが、児童生徒の食べ残しにつきましては全国的にも野菜離れと言われておりまして、当センターにおいても同様に煮物、いためもの、サラダ及びあえものなどにつきましては食べ残しの量が多い傾向がございます。これらの対策として、毎月献立会議を開催し、献立の改善に取り組んでいるほか、昨年からは児童生徒が自分たちでメニューを選択できるセレクトメニューを取り入れるなどして、児童生徒が食に対して興味を持つような献立づくりに努めております。また、各学校の給食担当者会議におきましても献立に関する意見や要望を聞き取り、盛りつけ方法の工夫などにも努めております。今後におきましても、児童生徒の食べ残し実態を把握、分析しながら、献立の改善はもとより、栄養教諭による学校での食育指導の際には児童生徒に対して野菜の役割や必要性を伝えながら、食べ残しの改善に努めてまいります。 | |
次に、4点目の父母、子供の声はどう反映されているかについてですが、保護者や児童生徒から意見、要望をいただくためにも情報提供が必要と考えております。このことから、毎月発行している献立を載せました「らんちたいむ」を活用し、食物の果たす役割、行事食にちなんだメニューの紹介や給食費に関する啓蒙をしながら、保護者や児童生徒に対し情報の提供を積極的に行っております。また、昨年度から新たな取り組みとして、学校給食に対する理解を深めてもらうために、夏休み期間を利用し、児童生徒の保護者を対象とした学校給食センターの施設開放を行っております。その際に保護者から意見、要望をいただく機会を設けております。さらには、栄養教諭が各学校を訪問し、食育指導の際に児童生徒と一緒に給食をとりながら対話するなどで児童生徒の意見を聞く機会を設けており、献立作成や調理方法の改善などに役立てております。今後におきましても、各学校の授業参観時に保護者が児童生徒と一緒に給食をとる機会に意見をいただくなど、より多くの意見をいただきながら安全で安心な給食の提供に反映させていきたいと考えております。 | |
以上、ご答弁とさせていただきます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 相楽契約管財課長。 |
〔契約管財課長 相楽竹夫君登壇〕
◇契約管財課長(相楽竹夫君) [ 26 ] | 川合議員の町長の町政執行姿勢についての1点目と2点目、4点目のご質問に答弁申し上げます。 |
まず、1点目の公共事業の発注と公共の現場からワーキングプアをなくす問題についてであります。長引く景気の低迷や国並びに地方公共団体の財政の逼迫等により、公共事業の発注が著しく減少しております。加えて、入札制度の見直しによる業者間の受注競争が年々激しさを増し、低価格による入札が増える傾向となり、深刻な問題として取り上げられております。この低価格入札による弊害としては、手抜き工事や現場での安全対策の不備、下請業者や資材納入業者へのしわ寄せなど多くの問題が指摘されており、とりわけこれに従事する労働者においては賃金、労働時間、雇用期間、福利厚生などの雇用条件が不明確なまま働く者も多く、コスト削減のため低賃金での就労を強いられているケースも少なくないと言われております。さらに、低入札の問題は、建設工事のみならず、中小企業が受注する役務や業務委託等の分野にも及び、そこで働く従業員の賃金に与える影響も大きいとされております。働く貧困層の意味を持つワーキングプアに関する公式的な数字の発表はございませんが、労働者の5人に1人がこれに該当すると言われ、大きな社会問題となっております。町といたしましても、入札に関するこうした問題を深刻に受けとめ、これに対処するため、最低制限価格の見直しを行うなどの措置を講じているものであります。 | |
次に、2点目の入札、発注の抜本的見直しについての質問に答弁申し上げます。現在当町で実施している入札につきましては、平成20年度から条件つき一般競争を導入し、20年度は設計金額が3,000万円以上、平成21年度、設計金額2,500万円以上、平成22年度では設計金額が2,000万円以上の工事を地方自治法の原則であります条件つきではありますが、一般競争入札で実施しており、2,000万円未満のものを指名競争入札で行っております。今後におきましては、特定の工事で特定の業者に落札が偏らないように、競争の原理を損なうことのないように条件つき一般競争入札における条件の付し方等について検討し、また指名につきましても受注状況に配慮、受注機会の均等、公平で公正な指名に努めたいと考えております。また、最低制限価格の設定基準につきましても、現在の厳しい社会情勢から過当競争による低価格の応札が増加して、受注業者の雇用状況の悪化が懸念されることから、当町におきましても建設工事では21年度、22年度と最低制限価格の設定基準を引き上げたところであります。委託業務につきましても、本年度5月から引き上げをしたところであります。次に、格付でございますが、現在のところ格付は土木工事ではA、B、C、建築ではAに格付をしております。本年度に23年度の格付の資格審査を来年の1月から2月に行い、新たな格付等を見直すことになりますが、経営事項の点数はもちろん、工事評定、社会保険の加入状況、社会貢献度等、新たな評価項目の点数を加算し、格付をしたいと考えております。入札におきましても、条件つき一般競争入札と指名競争入札の資格要件やJV、特定共同企業体、格付を超えた方法等を研究する必要があるのではないかと思っております。偏った発注にならないように、公平で公正な透明性のある入札に努めたいと考えておりますので、ご理解を願います。 | |
次に、4点目の地元企業の育成についてでございますが、低入札価格の問題は地元企業の経営基盤確保の上で大きな障害となるもので、地域社会への貢献を目指している企業の経営意欲を減退させるものと考えています。企業にとって入札価格の極端な低下は業界からの撤退を意味するもので、極めて深刻な問題であると受けております。健全な発展を目指す企業が排除されることのないよう、必要な措置を講じてまいりたいと考えております。 | |
以上で壇上からの答弁とさせていただきます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 名須川総務課長。 |
〔総務課長 名須川 一君登壇〕
◇総務課長(名須川 一君) [ 27 ] | 川合議員からのご質問の町長の町政執行姿勢についての3点目、町職員のスキルアップと臨時、嘱託職員の正職員化についてご答弁を申し上げます。 |
まず、1点目の町職員のスキルアップについてでございますが、当町においては行財政改革が進められ、一時の苦しい状況は脱したものの、今後においても限られた財源の中でより効率的な行政運営を進めていかなければならないものと考えてございます。このような状況において、職員一人一人の個性を尊重し、長所を伸ばすとともに、その能力を最大限発揮できるような環境づくりが必要であると考えてございます。このことから、町といたしましても職員意識改革推進計画に基づきまして、民間感覚による高いコスト意識を持ちながら、公務員として創造的かつ効率的な行政運営に寄与できるよう、職員の意識改革や職員の資質向上と能力を引き出すことの推進施策を実施しているところでございます。具体的には、職場内研修の実施や北海道町村会主催の各種研修への参加、また職員の自主性を促すための自主研修や提案型研修の充実を図るなどの取り組みを行っているところでございます。今後もより多くの職員に均等に研修機会が与えられ、また参加できるような職場環境を整え、職員のモチベーションの低下を招かぬよう、より一層職員研修の充実を図っていくことが職員個々のスキルアップにつながるものと考えているものでございます。 | |
次に、臨時、嘱託職員の正職員化についてでございますが、新ひだか町の正職員数については、市町村合併の影響もございまして類似団体と比較して数的には相当多い状況になってございます。現在定員管理計画に基づき、年々その計画に基づいた削減、減員を進めているところでございます。市町村合併による財政優遇措置があるうちに行政のスリム化を図る必要があると認識してございまして、今後もこの計画の見直しを進めながら適正な定員管理に努めなければならないものと考えてございます。しかしながら、行政のスリム化を図る反面、行政サービスの低下についても配慮しなければならないことから、臨時、嘱託あるいはパート職員を任用し、行政運営を行っております。財政健全化を保持しつつ、行政サービスを維持するためには各種の雇用形態を運用していかなければならず、現状においては正職員化についても非常に厳しい状況にあると認識してございます。引き続き組織改編を進めながら、適正な定員管理と人員配置に努めてまいりたいと思いますので、ご理解をお願いいたします。 | |
以上、答弁といたします。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 17番、川合君。 |
◆17番(川合 清君) [ 28 ] | 一通りご答弁いただいたのですが、センター長のほうからご答弁いただいたのですが、私は直営でやっていたときと今の民間委託をしている段階と、その前後での変化が何かあるのかというふうなことが聞きたいのですが、そういうお答えにはならなかったのですが、いずれの点でも民間委託をしたほうが全部すべてよかった、こういうふうになるのですか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 石川学校給食センター長。 |
◇学校給食センター長(石川義輝君) [ 29 ] | 委託して今年度で3年目を迎えておりますけれども、今のところ経費的な面だとか施設の効率、効果的な運営の面では今の現状のほうがベターかなという感じでとらえておりますけれども。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 17番、川合君。 |
◆17番(川合 清君) [ 30 ] | 効率的、よりベターな給食センターの運営ということになれば、相当きめ細かく委託業者に作業基準だとか手順、それから材料、調理方法、それらの指図が必要になってくるというふうに思うのですが、それらのやつは、作業基準だけでもいいですが、何項目ぐらいの町からの業者に対する指示文書というのが出ているのですか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 石川学校給食センター長。 |
◇学校給食センター長(石川義輝君) [ 31 ] | 何項目と言われるとちょっと答弁に困るのですけれども、毎月献立会議等におきまして、委託先の業者、本部からも来ますけれども、その中で協議を行いまして、うちのほうで町側でできるもの、委託業者でできるものというような形で、あくまでも協議の上で行っている状況でございます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 17番、川合君。 |
◆17番(川合 清君) [ 32 ] | センター長にもう一つお聞きしたいのですが、かつては町の嘱託職員、それから臨時職員で給食センターが運営されてきた。それで、現在は民間会社の正職員、あるいは契約社員というのですか、そういう人たちの比率は大体どれくらいになっているのか。そしてまた、それらに対する労働条件の問題、町が民間委託することによって900万円の経費節減が図られたというふうにずっと説明されてきているのですが、要するにそこで働いている人たちの賃金水準は900万プラス民間会社の利益部分、それらが合わさって町民で給食センターで働く人たちの人件費が削減されたというふうに私思うのですが、そういうところで働く労働者の調理員の、あるいはボイラー、配送も含めてですが、先ほど私壇上で言いましたけれども、一家の生計を支えるぐらいの、そういうような賃金体系になっているのかという点ではどういうふうに思われますか、詳しい資料はもちろんないのでしょうけれども、そのあたりどうですか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 石川学校給食センター長。 |
◇学校給食センター長(石川義輝君) [ 33 ] | 1点目の委託業者の契約社員ということで現在は6名、それとパート職員が16名、これは調理部分だけですけれども、あと配送とボイラーで13名の状況になっております。 |
それから、2点目の金額的なものに関しては、資料は当然ございませんけれども、現在の中でやれているのかということに関しては、ちょっと自分のほうでもはっきり押さえるものがございません。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 17番、川合君。 |
◆17番(川合 清君) [ 34 ] | それで、今までセンター長に具体的な問題でわかる範囲での質問をしてきたのですが、教育長にお伺いしたいのですが、これは昨年給食について全国最優良校というふうにして表彰された、私読み方わからないのですが、埼玉県鳩ケ谷というのですか、そこのある小学校が全国1位。安全、安心で、おいしくて食べ残しがないという学校のその市の中での状況が報道されているのですが、その市の中は民間委託した学校と直営でやっている学校と両方あるのです。民間委託した学校でどういう事態になったかというと、民間委託を拡大しようと思ったら、昨年3月、厚生労働省が請負と派遣についての疑義応答集というのを出したのです。その中で、指示は口頭に限らず、発注者が作業の内容、順序、方法等に関して文書等で詳細に示し、そのとおり請負事業主が作業を行っている場合も発注者による指示、その他の管理を行わせていると判断され、偽装請負と判断される。そういう応答集が出たために、鳩ケ谷市は大変困っているのです。そこは、給食の運営委員会の調理部会というのは毎月やって、PTAから、それから校長会、教頭会、調理、各学校の調理師も全部集まって、いい献立、いい給食をやろうと思ってやっていたのですが、そういうところに請負業者の調理員を出席させると偽装請負になるということで、1つの市の中で直営校の調理員は出席しなさい、民間委託しているところは出ないでください、こういう形になっているのです。それで、私の町も、先ほどセンター長とやったよい給食にしようと思ってのいろんな努力方向を強めれば強めるほど偽装請負になる。こういう矛盾が出てくる。教育委員会の管理及び執行状況の点検及び評価報告書というのが今議会机上に配付されているのですけれども、これを見たら、うちの運営協議会は年1回ですよね、調理部会というのももちろんありませんし。そういうことで、学校給食をより充実させよう、こういうふうに思ったら、3年目に入っている学校給食センターの民間委託、これを考え直す時期にもまた来ているのでないのか。その根本は、先ほど壇上で言いましたように、公務員を削減して町の財政再建に寄与せという圧力、そこから出発されていることですけれども、子供のことというふうに考えれば、直営に改めて戻す方向を検討する。その際には、2番目で質問している官製ワーキングプアの問題、これらの問題も解決を図っていくということが必要だというふうに思うのですが、教育長、どう思いますか。教育委員会にどう諮ろうというふうになるのですか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 河村教育長。 |
◇教育長(河村一夫君) [ 35 ] | まず、給食センターのあり方についてなのですけれども、新しく給食センターができる以前からも以降についても、施設の効率、効果的な運営を図るということの中で、調理部門の正職員が退職時におきまして、それを言うなれば嘱託職員、パート職員という形の中で取り組んできたというところがあって、川合議員ご指摘のとおり町の財産はそのとき出さないというか、そういうことも十分理解はしておりますけれども、先ほど言ったような考えのもとで進めてきたというところで、合併後においては財政的な行革の中で少しはテンポが速くなってきたという状況もあるかなというところはありますけれども、そんな中でまず取り組んできたということだけはご理解していただきたいなと思います。今後のあり方等についてですけれども、今までの業者との関係等については、業者も全国的な規模の中で取り組んでいる業者でありますので、その人方はその人方でノウハウを持っていると、それをベースにしながら、先ほどセンター長も言いましたけれども、献立会議等の中でお互い協議をしながら、最善を尽くしながら、子供たちに安心、安全な食を提供するという形の考え方でいるというところがあります。ですから、会議等によって委託業者の調理員ですか、が出席するという、そういう状況にはなっていないと。あくまでそれは、委員会としての姿勢をこんな形で課題がありますよということで、それどうでしょうかということを相手方にお示しをして、それで改善を図っている。この委託については始めてまだ数年しかたっていないということで、今年3年目ということなものですから、これがまだまだどうなるかというこれから先の部分を考えながら詰めていく必要があるのかなと。ただ、当面はこの業務委託でやっていきたいという考えであります。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 17番、川合君。 |
◆17番(川合 清君) [ 36 ] | 2つの相反する問題があるというふうに私は思っているのです。それは、繰り返しになりますけれども、いい学校給食、いい食育をしようというふうに思ったら、それは偽装請負になるという判断。前にも民間委託のとき質問しましたけれども、北海道労働局は偽装請負に当たらないよという回答を受けたというふうに答弁されているのですが、同じような条件で仙台の労働局はそれは偽装請負だと、献立も食材も、それから調理施設も町が用意して、調理する、刻むだけというのは、それは派遣労働だ。派遣労働が悪いわけでなくて、派遣労働の場合は3年経過したら、町があなたは町職員になりますかということを聞かなければならない。そういうものが出てくるということなのです。だから、教育長は、現場に入って、調理室に入って指図しなければいいというふうな感覚であの当時も答弁されていたけれども、そうではないのだ。先ほど言った昨年3月の厚生労働省の疑義応答集の中で事細かく、どこであろうと、文書によろうと何しようと、指図というものを出したらだめなのです。食材をこれ使え、あれ使えと言うのはもちろんだめだ、献立もというふうになるのです。そうすると、うちの学校の子供たち、安全も安心も、楽しみも地元の季節の食材も、そういうものは全部向こう任せになってしまう。こういう矛盾が起こるのだよということなのです。だから、そういう意味から、私もすぐは解消せというふうに、民間委託して3年目で、はい、だめですよというふうなことをできるとは思っていません。だから、これからそういう社会的な問題と地域的な問題と子供の問題、教育委員会で真剣な議論をしていただきたい、こういうふうに言っているのですけれども、教育長、もう一回答弁いただけませんか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 河村教育長。 |
◇教育長(河村一夫君) [ 37 ] | 今のご指摘で3点ほど、社会的、地域的、それから子供という、その3点でのご指摘がございました。この内容について十分まだこちらのほうで精査していない部分がありますので、今後とも精査したいというところでご理解していただきたいなと。ただ、よい食育ということは、学校給食センターで献立でよいものを出す以外にも、子供に対する食育というか、それも大事なところではないかなというふうに考えております。先ほど言った残菜を残すような形をどうするかということになると、やはりセンターの職員が各学校に赴き、食教育を進める中で子供たちが食に関する理解を深めた中で、よりよい給食のあり方をお互いに意見を出しながら、それを協議しながら業者と詰めていくという考え方に立つことも大事なところではないかなというふうに思っております。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 17番、川合君。 |
◆17番(川合 清君) [ 38 ] | それで、教育長、もう一つ教育委員会でいろいろ議論していただきたいのは、今センター長も野菜を中心とした食べ残し、これが非常に多いということで苦慮している実態があるというふうなご答弁をいただいたのですが、先ほど紹介した鳩ケ谷の給食運営協議会の献立調理部会どれくらいやっているかといったら、各学校の給食担当の先生、全栄養士、調理員の各校代表、校長会の代表、PTA会長の代表、これが月に1度集まって、給食の反省とあわせて、つくり方、献立の組み合わせまで検討する。子供たちがどうすれば残さず食べてくれるのか。そういうことまで今やらないと、本当に子供たちに喜んでもらえない。ここでは、ある場面では児童生徒が直接野菜を刻むだとか、そういうもの。地場の産品ですから、そこでつくったものを刻んで、本当に安心して食べれるものが給食で使われているのだという実感もわく。だったら、嫌いな野菜も食べよう。お母さん方は、うちでは野菜嫌いの子供もこういう刻み方あるいは調理の方法で食べるようになった。そういうことを先ほどのセンター長の答弁よりもっときめ細かくやらなければならないのだろう。今本当に子供たちの食育で心配されるのは、今年の夏休み終わっての全国の教員の研修会で、夏休み、冬休み中に子供たちの体重が減るというのが問題になっている。学校給食で体力をやっと維持できる。それぐらい食べ物については深刻な、もちろん経済的な格差がその背景にあるのですけれども、そういうときに残さず食べてもらう努力というのはなお一層強める必要があるというふうに思うのですが、教育長、どうお答えになりますか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 河村教育長。 |
◇教育長(河村一夫君) [ 39 ] | 川合議員さんおっしゃるとおりだというふうに思っております。鳩ケ谷市については、恐らく直営方式の形の学校給食のあり方だということで、センター方式と多少違いますけれども、言わんとするところは同じでないかなというふうに受けとめております。子供たちの意見等々の反映等については、直接学校で担当者がおりますので、年2回、7月にもその担当者会議を開催して、いろんな要望を聞きました。今ご指摘のとおり、盛りつけ等をこういうふうにしたらいいのではないかな、そうすると子供たちもどっちかというと見ばえとかいろんな形の部分があるという、そういうことを研さんを深めて、それを現場の中で協議して、そういう形で対応しているということがありますので、そういう点ご理解をいただきたいなと。せっかく給食費をいただいて、それでもって給食をつくって、子供たちに全部食べていただくのがベスト。ということは、学校給食はカロリー、これをベースにして献立をつくっているというところがありますので、それは子供の成長に大切なものであるということですので、なるべく残菜が少なくなるような、そんな形の中での取り組みをしていく必要があるだろうというふうに思っております。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 17番、川合君。 |
◆17番(川合 清君) [ 40 ] | この問題の最後に町長にお聞きしたいのですが、今教育委員会として安全、安心の給食を、子供さんに喜んで食べていただく給食をやろうとすると偽装請負、ますますその中に入っていってしまう。それで、町の財政大変だというのはもちろんわかってはいるのですけれども、将来を担う子供たちです。そこで働く調理員の家計をどう支えるかという問題も含めて、いろんな議論をしなければならない。いい給食をしようというふうに教育委員会がやったら、民間委託は違法な状況に陥ると。また、直営のほうに戻してください。直営に戻すと、やっぱりそれなりの賃金保障をしなければならない。労働条件を確保しなければならない。そうすると、町としてもまた経費増というふうになる。それが出っ放しというわけではなくて、安心してこの町で暮らせる、そういう大事な部分として使われるというふうになるのは当然のことなのですが、町長として教育委員会がそれらの方向を出したときに財政的に支える責任は町長にあるというふうに思うので、町長の今後の検討結果にもよりますけれども、財政的には町はいろいろ考えるということで、子供たちのためによりよい方法を選択してくれと、こういうふうに教育委員会に申し述べる必要があるのでないかというふうに思うのですが、町長いかがですか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 町長。 |
◎町長(酒井芳秀君) [ 41 ] | 給食の問題でいろいろ論議があったところでございます。そこで、一番はやはり子供たちのためにということでございますので、子供たちのためによかれというようなことで、そういう財政のニーズが出てきたときにどうするかという問いかけでございますけれども、これは慎重にそのあたりも教育ということをよく念頭に置いた取り組みというようなことでやっていかなければならないと思っております。どうしても合併後の4年間、行財政改革ということでこういう民間委託という方法がとられたわけでございますけれども、なるべく遺憾のないような運営がされるよう、これは業者にも望んでいきたいと、このように思っておりますが、財政の支援については出てきた成果をよく見て、慎重に判断してまいりたいと、このように思います。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 暫時休憩いたします。 |
休憩 午前11時29分
再開 午後 零時59分
○議長(五十嵐敏明君) | 休憩前に引き続き一般質問を継続いたします。 |
17番、川合君。 |
◆17番(川合 清君) [ 42 ] | 町長の町政執行姿勢についての問題に移ります。お答えいただいて、労働者の5分の1がいわゆるワーキングプアというふうな状況になっていて、深刻に受けとめますという答弁いただきました。こういう認識に立ったということでは一定評価するものなのですが、ワーキングプアをなくするという問題で町が幾つかの問題で努力しなければならないだろうということで質問したのですけれども、ここに私持っているのは、担当課長にはお渡ししたのですけれども、委託業務及び指定管理者業務実施上の留意事項、帯広市の文書です。これは委託問題ですが、工事請負の文書もあるのです。そこで、前文に何が書かれているかというと、委託業務等の履行に当たっては、必要に応じて地元業者、地元資材を積極的に活用し、雇用の安定と就労の促進を図るとともに、再委託契約の請負代金等の適正な支払いなどに事業の有効性を確認し、執行の適正化を図ることにしておりますので、その趣旨を理解され、次の事項について十分配慮してください。そういうふうに述べて、9項目あるのです。1は地元業者の活用、地元資材の優先的使用、2は再委託の取り扱い、3番目に人件費の積算についてというのがあります。委託業務等の積算は、別表、積算根拠一覧に基づき労務単価を含め積算していますので、この点に十分留意され、賃金を支払うよう配慮してください。それで、2表、設計労務費単価、北海道労務単価というのが表になって、特殊作業員1万3,100円、普通作業員1万1,000円、軽作業員8,900円、こういうふうに書かれて、こういうふうにしてくださいよと。いわゆるお願いの文書なのですけれども、ではそのお願いを聞かなかったらどうなるかという話はまだ聞いていませんけれども、こういう配慮を我が町もする必要があるのでないか、そうしないとワーキングプアはなくならない。今普通作業員で1日8時間、8,000円というのが相場です。町が幾ら1万1,300円で積算しようが、労働者の懐にはそれしか入らない。こういう実態を放置していいのかという問題なのです。放置したらだめだという見解に立たなければこれ以後の質問も意味なくなりますので、そのあたり町長の認識をまずお答えいただきたいなというふうに思うのですが。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 町長。 |
◎町長(酒井芳秀君) [ 43 ] | その設計書に盛り込まれている人件費の金額についてのお話、またそれを守らなければいけないというような、守っていただきたいというような通達を出している例についてお話がありましたが、それはやはり積算に見積もられている金額、これは現実はなかなか厳しいものがあると思いますけれども、それを守っていただきたいという趣旨の考え方には私も賛同いたします。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 17番、川合君。 |
◆17番(川合 清君) [ 44 ] | それで、我が町の私の認識を何点か述べたいというふうに思っているのですが、かつては格付はそれなりの意味があったというふうに思っているのです。Aランク業者というのは、後でも格付については触れたいと思うのですが、Aランク業者というのはただ会社の規模が大きいだけでなくて、工事を誠意を持って適正に優秀な技術を発揮して施工するだけでなくて、下請や何かを使うときには優良企業としていろんな労働条件を誘導する役割を果たす、そういうのをAランクの業者だというふうに一度は論議したことがあった。ところが、今は、Aランク業者、Bランク業者、Cランク業者、そういう格付にかかわらず、町と契約したらすぐ下請探しに走るという会社が目に余るようになっているのです。だから、町と契約したら、下請で2割、3割ぽんとはねて、おまえ、これでやれという形でやられたら、これはそこで働いている人たちは何ぼでも買いたたかれるし、それで目に余ったものですから、低価格入札から最低制限価格に町は切りかえた。切りかえても、まだまともな会社が非常に困るような状況が起きている。その最たるのが、従業員数からすると強制加盟となる社会保険、厚生年金に入らないという会社が平気でたくさんある。かつては、おれの会社苦しいから、国保でいてくれと、何ぼかの支援は出すという時期もあったのですけれども、今はそれすらもなくなってきた。そういう意味ですから、町長がこういう事態は是正しなければならないということになったら、単なる一部の手直しだけでは済まないという事態だ。町の工事だけでなくて、委託だけでなくて、ほかの分野も全部見直して、町のお金が町外に出ない工夫をいろんな部署と連携しながら知恵を出す必要があるというふうに今思っているのです。 |
私もかつて建設常任委員会というところに所属して、入札問題どうやったらいいかと、相当苦労するのだけれども、やっぱり業者の知恵にはかなわない。建設常任委員会のメンバーが何ぼ建設課の職員と頭突き合わせていろいろ相談しても、抜け穴はちゃんとうまくやるという部分がありますので、全般的な職員のあらゆる知恵を寄せ集めて、どうやったらこの町から金が出るのを防ぐことができるか、そういうところで検討する必要があるのでないかというふうに思うようになっているのです。町長、そういう面では、一部署でなくて、少し時間かかってもそれらのことを真剣に考えていく担当者をきちっと配置するという必要があるというふうに思うのですが、大変忙しい中ですけれども、いつまで結論というふうに制限つけなければいろんないい知恵が出てくるというふうに思うのですが、どうお考えでしょうか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 町長。 |
◎町長(酒井芳秀君) [ 45 ] | 先ほど来おっしゃっておられますことは、もっともなことだと私も伺っております。そんなことで、役場内部でそういった検討に入っていくということについては、今のご指摘を踏まえまして、時間的にかなり猶予がないといろいろと論議も拙速になりがちだというようなこともあるかと思いますので、先ほど挙げられたほかの自治体の、前にもこのたぐいの質問をされたことを思い出しているわけですが、他自治体の例等も掌握しながら対応してまいりたいと、このように考えております。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 17番、川合君。 |
◆17番(川合 清君) [ 46 ] | それで、具体的に以下聞こうというふうに思っているのですが、入札、発注の抜本的な見直しをする必要あるのでないかというふうに具体的に述べたのですけれども、今いろんな業者から言われると、一部の力があるか、はたまたいい下請を用意している会社かというふうにも思うのですが、特定の業者に仕事が偏る、これ何とかできないかというふうな声が非常に強いのです。ある業種で見ると、地元の企業で多くても職人が3人とか4人しかいない会社が4本も5本も、町が23本も景気対策で仕事を出したときの話ですが、3本も4本もとる。工期も決められていて、やれるのかというふうに一般的には思うのだけれども、それらをちゃんとやる。こういうような事態になっていることも考えられるし、同業者もそういう見方をしている。これは、入札1本とったら次は順番を回すとか、入札辞退してもペナルティーはかけないとかと、いろんなことを私たちも考えたことがあるのですけれども、要するに入札回数も含めて町長の裁量というのはどの程度ぐらいまで働かすことができるのか、意向としてですよ。こうなりませんかなと業界と話し合うということになれば、それらの問題で競争妨害だとかいろんなことがあるので、なかなか難しいと思うのだけれども、どれくらいまで、発注者の意向というのがこういうケースにはここまでは働かせることができると、こういうようなことがあればちょっと教えてほしいなと思うのですが、どうでしょうか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 木内総務企画部長。 |
◇総務企画部長(木内達夫君) [ 47 ] | 非常に今のご質問難しい問題であるというふうに認識しております。恐らく川合議員もその辺よく承知の上で質問なさっているというふうに思います。私ども担当しているほうとしても、どういう形の入札をすればいいのか、契約をすればいいのか、これはずっと過去、旧静内、旧三石町時代からもこれは非常に問題、課題が多くて、どう改善していくことによって理想とする契約の締結の仕方ができるのか、入札のあり方としてできるのかということで本当にいろいろ検討して現在に至っているということは、もうご承知のとおりでございまして、自治法上で言う契約の締結のことを申し上げますと、原則的には一般競争入札、特例といえば特例となりますが、随意契約ですとか指名競争入札、こういうことになるわけで、これはご承知のとおりでございます。今現在新ひだか町として入札の方法として、町内業者を優先とするような考え方を持って条件つきをするという部分での条件つきという考え方の一般競争入札、これは先ほど壇上で課長が答弁したとおりでございまして、金額で分けている。それ以外に指名競争入札ということでやっております。そのほかにいろんな自治法施行令に基づいた随意契約と、こういうことになっているわけで、そこでご質問いただいている町長の裁量云々ということでございますが、現実には仮に今の指名競争入札のことを申し上げますと、これは指名委員会がございますので、町長の意向はその中には反映されておりません。委員長は副町長がなっておりまして、各部長が構成員になっているということでございますから、町長の裁量云々というのはそこの中には出てこないのだろうというふうに思います。ただしかし、指名競争入札の関係で以前にも一般質問がありましたけれども、実はそういう部分での配慮、受注している業者、今現在工事をしていて、さらに工事を発注する場合にある程度その辺は回数で配慮するという形を今現在とっておりますから、そういう部分の配慮が可能であると、今現在もそのようにしているということでお答えとしたいと思います。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 残り時間20分です。 |
17番、川合君。 |
◆17番(川合 清君) [ 48 ] | それで、もう一つ、受注機会の問題で私は分離分割発注という形で何回か旧静内町議会時代に質問もしているのですけれども、具体的に単純に聞きますけれども、例えば道が道営住宅を発注するときに、躯体、電気、衛生設備、それに建具という4つに分離してやるのです。それで、町内の建具業者がA、B、2つのグループをつくって、不思議に交互に受注すると、こういう機会を間々目にすることがあるのですが、町の発注の場合にはこれが3つに分離なのです。それで、建具、サッシ業者というのは元請からもろにたたかれるという場面があるのですけれども、分離分割発注を細かく分ければ分けるほど町の経費が高くつくという説明をいつも受けて、まだ納得していないのですけれども、少なくとも神森、柏台の全面改善事業や何か着手するということになると、どこかに金がたまるのではなくて町に出回るような形にするといったときには、建具も含めて4つに分離して発注する、これは一つの有効な手段だというふうに思うのですが、そのあたりは相当難しいですか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 久米建設課長。 |
◇建設課長(久米 茂君) [ 49 ] | ただいまの関係なのですけれども、施工上の中でいきますと、建具関係は躯体ができて、そのできぐあいを見ながら、また寸法的にも合わせながらということあるものですから、そうすると例えば寸法違いが生じたときにだれに責任あるのかといったときに、例えば建具やって、それが狂った場合に、建具屋さんが独自でそれは合わせてやってくれるのだろうと思うのですけれども、責任問題のところでいろんな不都合が出てくるのではないかなというのも感じますけれども、基本的に大きく分けれるものは分離発注が基本だと思っておりますので、私も建築ではなくて土木のほうでもなるべくそういうものは分けていきたいなというのは考えておりましたので、そのようにご答弁させてもらいたいと思います。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 17番、川合君。 |
◆17番(川合 清君) [ 50 ] | 建具というのは、建具屋さんというのはその寸法に合わせてそれぞれ仕上げるのですよね、きちんと形に、それが建具屋さんの腕の見せどころだというふうに思うのです。1ミリ狂ったから、設計図どおり私はこれでやるという業種ではないということからすると、その建物の耐力を弱めるとか傷つけるとかと、そういうものではないというふうに思うし、前に一番最初に分割発注聞いたときには、測量の道路のセンターが狂うとかという答弁をもらったこともあるのですけれども、今の時代はなかなかそういうふうにはならないのだろうというふうに思っているので、例えば建具というふうに言いましたけれども、畳入れる場合には畳屋さんも、そういうような形できめ細かい、それは役場の職員としては積算上、移したり引っ張ったり、移したり引っ張ったりというのは大変なのかもしれないですけれども、それぐらいの努力はすべきだというふうに考えていますので、今後、町長の先ほどの答弁で、少し時間かかってもどうやってこの町をつくり上げていくかという視点での検討のときにはぜひ生かしていただきたいなというふうに思っています。 |
それで、その次の管財課長の答弁で、格付問題、来年が指名の切りかえの年ですよね。それで、格付についてこういうふうに答弁されたのです。経審の総合点数だけでなくて、工事の工事成績、社会保険等、それから町への貢献度、こういうものを加味して格付に生かしたいと、こういう答弁をいただいたのですけれども、経審の総合点数の中には社会保険の部分は一定反映される、あるいは民間の保険や何かも一定反映されるという形になっているのですが、それは非常にまだ不十分なのです。それで、町への貢献度ということになれば、少なくとも住民税、地方税は働いているときは天引きしてもらう、働いているときは社会保険、厚生年金に入ってもらうと、これだけでも相当違ってくる。そういう形になってくるし、地域への貢献度ということを相当広く加味しなければならないだろうというふうに思うのです。そのときにどういう知恵を働かすかというのが問題なのですけれども、幾つかの自治体のこういう格付で地域の貢献度を重視した市町村の実態の調査や何かはしたことがありますか、今後そういうことをやって我が町の格付にも生かしていきたいと、こういうふうになるのですか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 相楽契約管財課長。 |
◇契約管財課長(相楽竹夫君) [ 51 ] | 今の川合議員のご質問でございます。先ほどの経審の中にも社会保険の加入状況のところがございます。それに上乗せして、厚生年金とか社会保険の点数をさらに加算しようとするものでございます。地域貢献度の点数の加算につきましては、いろんな自治体のランクづけを資料をもって、取り寄せて今検討している最中でございます。 |
以上でございます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 17番、川合君。 |
◆17番(川合 清君) [ 52 ] | 格付で私に知っていることをいろいろ教えてくれる何社かの社長さんや何かと会うのですけれども、それらの人たちが言うのは、町の格付とそれらの社長さんが独自にこの会社、この会社、この会社とつけた点数と相当違うというのがあるのです。例えば技術力とかなんとかというのも、それは余り差ないのだろうけれども、会社の経営の安定度だとか信頼度というのがあったりいろいろして、あの会社から部分下請頼まれても、すんなり行く会社となるべく行きたくない会社とかと、そうやって分けているのだそうですけれども、民間の会社でもそういう働き方をやっている。それで、こういう工事入札、地域の貢献度というふうなものを、それを判断する材料に、私は先ほど委託の部分で出しましたけれども、こういうやつのお願いの文書に対してどれだけこたえてくれているか、こういうものも見ていかなければならないのだろう。それから、当然その文書の中には下請に対する指導と同時に支払い、その他、それから建退共については建退共の証紙をきちっと渡すとか、そういうところまで目配りしていかないと、なかなか正確なものが出てこないというふうに思います。ですから、1回の格付だけではなかなか正確なものにならないというふうに思うのですけれども、今調査始めた努力を引き続きするということで、そういう受け取り方でよろしいですね。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 木内総務企画部長。 |
◇総務企画部長(木内達夫君) [ 53 ] | 壇上で課長のほうから、そういう格付にかかわる点数の加算方式を検討したいというふうに考えているという答弁をいたしました。それで、私ども今までの点数自体が経審の点数そのままですから、それでA、B、Cでランクづけしている。これでいいのかどうなのかということで相当内部でも議論しているわけですが、これではまずいと、やはり実態を把握しなければいけないということもあって、独自に加算方式ができないものかという考え方を持っているということでございまして、来年23年度に向けて1月、2月に新たに受け付けすると、指名登録、3カ月の登録するということですから、何とかそれまでに。どういう形にすればいいのか、それは検討する、研究する、先進事例があれば参考にさせていただくということを考えていますけれども、それの一番難しい部分で地域への貢献度というのがあるのです。これをどういうふうにとらえるのかと、客観的な基準をどう設けるのかという部分がありまして、まだその部分は模索しているということでございまして、余り期間がないのですけれども、何とか方向性を出せればいいのかなというふうに考えておりますので、ご理解いただきたいというふうに思います。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 17番、川合君。 |
◆17番(川合 清君) [ 54 ] | 格付でもう一つお聞きしたいのですけれども、今まで工事成績の付加ポイントというのを出していましたよね。それは、たしか2年の間の工事の実績で50点までを足すと、ところが2年間で工事実績がないときにはゼロ点になるという問題が評判が悪いところ。今みたいに工事がなくなったら、なおさら工事成績そのものがなくなるということがあるので、そこの考え方はどういうふうに検討していますか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 相楽契約管財課長。 |
◇契約管財課長(相楽竹夫君) [ 55 ] | 質問に答弁いたしますけれども、今回の22年度までの格付につきましては、工事の加算点数が入ってございませんので、23年度から大体2年間の工事がたくさん出てきたということで、その評定点数を加算するということで、それともう一点は、2年間受注がなければゼロ点ということでございますけれども、受注がなければ最低20点ということになってございますので、ご理解いただきたいと思います。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 17番、川合君。 |
◆17番(川合 清君) [ 56 ] | 最後に聞きますけれども、地元業者の育成問題で壇上からこういう答弁いただきました。健全な企業が排除されることのないように鋭意努力いたしますと、こういうことですが、これは地元業者の育成にかかわるだけでなくて、まちづくり全体にかかわるし、特にワーキングプアをなくしていくときにこの視点が非常に大事だというふうに思うのです。私も何でも平等ということで悪平等になるような平等についてはだめだというふうに思うし、努力している会社は大きくなるのが当然だというふうに思うし、そういういい仕事をするところがもうかるというのも当然だというふうにも考えています。それで、今はそういう状況にないというのは一番最初の質問で一定の共通の認識に立てたと思うので、今後のまちづくりに、健全な企業を育てていくために正当な競争をしていただく、そういう企業を育成していく、その視点で町政執行をやる、この決意だけ町長に最後にお聞きして終わりにしたいと思うのですが。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 町長。 |
◎町長(酒井芳秀君) [ 57 ] | ただいまご指摘の健全な競争に耐え得るといいますか、そういった業者さん方が増えていくような取り組みをしっかりということでございます。その点につきましては当然のことだと思いますので、そういった方向で今後いろいろな発注の関係、また指名願の受け付け等、そういった点で配慮させていただきたいと思います。 |
◆17番(川合 清君) [ 58 ] | 終わります。ありがとうございました。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 暫時休憩いたします。 |
休憩 午後 1時33分
再開 午後 2時14分
○議長(五十嵐敏明君) | 休憩前に引き続き一般質問を継続いたします。 |
次に進みます。 | |
4番、磯貝君。 |
〔4番 磯貝廣光君登壇〕
◆4番(磯貝廣光君) [ 59 ] | 協同組合静内ショッピングセンター「ピュア」について質問いたします。この件については、常任委員会で説明を受けておりますが、どうしても私自身納得するに至っておりません。本会議場でお尋ねすることといたしました。この議会は光ファイバーで中継されており、町民の皆様への情報提供も含めての質問と受け取ってくださって結構でございます。 |
さて、町長は、先般の新聞報道等においても、ピュアの件については関与しない趣旨の公言をされていたと承知しておりますが、また議会にも同様の考えを示しておりました。質問1として、協同組合ショッピングセンターの買い取り指定から取得するための公的融資を行う方向に切りかえたことは、今後の運営上のことを考えるとこの先々行政が企業参画を必須とし、また唯一の出資者として組合の経営指導を行うこととなると思いますが、その決意と町は経営のノウハウをお持ちでしょうかどうかお伺いいたします。 | |
質問2としまして、駐車場用地も含めて約8,000万円の公的資金を使うと仮定して、今後協同組合がしかるべき経営内容と改善計画を町に示していると思うが、そのすべてを明らかにしていただきたい。このことを明確にしていただき、見通しのある内容で議会側が十分理解できる内容であることが大前提となるのは当然であり、このことは仮定の第三セクターへの公的出資を行うと何ら変わらないと判断するからであります。できれば口頭ではなく、具体的資料に基づき説明を願いたい。当事者である協同組合から直接説明を受ける機会を設けるべきと思うが、いかがでしょうか。 | |
質問3として、協同組合組織でこの協同組合存続や負債整理等の責務を負う個店数を含めて、共同担保の組織の実態はどのようになっているのかお伺いしたい。 | |
質問4として、町が公的融資を行ったとしても、仮に最悪の結果となったと想定した場合、町に残される担保は確保できるのか。町長は、町民の手前受けとめやすい公的融資と言っているが、むしろ買い取ったほうがこの先融資より賢明ではないかと考えるぐらい難解な問題で、後々に引きずることになることを憂慮するものであります。 | |
質問5、財源についてお伺いします。当然のこと財源は自主財源で、お金には色はついておりませんが、町税等を充てることになると判断しておりますが、いかがでしょうか。 | |
質問6として、みゆき通り再開発で町はこの事業に面的整備面で助成措置を行っておりますが、現在ここに至って特定の協同組合に対して存続のみを目的とした融資を行うとすれば、地方財政法、条例等で制約が生じることはないのかどうなのか、明確にされたい。 | |
町民等の協力と理解について、この問題についてはこの後、対議会にいろいろな提議がなされ、十分議論を重ねることとなると思われるが、みゆき通りの明かりを消すな、町の中心街の明かりを消すなは私も理解するところであります。この問題は、行政執行者側と対議会だけで抱える単純な懸案課題ではなく、大きな問題であると思います。行政、議会、商工会、通り会、通り会連合会、消費者、ピュアに関する店舗、卸店、製造業等、もろもろの個店あるいはこれらの組織の声が我々議会に聞こえてこないような状況であります。攻めの町政と町長の公言であるが、議会人の心を動かすものは何ひとつ感じないし、伝わってこない。行政の姿勢と指導に欠落しているものがあるのではないか。民意の確かなところを掌握することも肝要だと思うが、いかがでしょうか。くどいようであるが、現時点でこの件に関して私自身の方向づけは至極困難であります。静内の中心街の活性化、ピュアの存続問題となれば、例えば相手方組織に優秀な職員を派遣し、その実態を把握し、救済策を樹立するぐらいの覚悟と意気込みを持たなければ行政の姿勢は理解されないのではないかとさえ言いたくなる大きな問題であると憂慮している一人でございます。現段階で細かくお尋ねするつもりはありませんが、私が壇上で取り上げた項目についてお尋ねした質問に対し、満足するに等しい理事者側の力強い説明と意気込みを感じれば、再質問を控えたいと思っております。 | |
以上のことを申し上げて、壇上より質問とさせていただきます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 竹田商工労働観光課長。 |
〔商工労働観光課長 竹田幸也君登壇〕
◇商工労働観光課長(竹田幸也君) [ 60 ] | 磯貝議員からのご質問であります協同組合静内ショッピングセンター「ピュア」についてのご質問にお答え申し上げます。ご質問の要旨が7件ほどございましたけれども、一括した答弁の中でお示ししたいと考えておりますので、あらかじめご了承いただきたいと思います。 |
日専連静内の子会社ヒダカファイナンスが所有しております静内ショッピングプラザピュアの区分所有権につきましては、商工会を初め関係団体より、町の譲渡引き受けを求める陳情書等が町並びに議会へ提出されているところでございます。町は、この所有権を引き受け、商業施設を維持管理することに対し、町民の理解は得られないと考え、譲渡の引き受けはできないとのご返事をしており、その考えは現在も変わっておりません。しかし、ピュアにつきましては、周辺に暮らす大勢のお年寄りの方々が利用されている施設でもあり、また中心市街地の核施設でもあり、町の活性化の観点からなくすことのできない施設でもあると考えております。この問題の発生以降、町民の方でだれかお引き受けしていただける方がいないか、もしおられるとすれば行政としてもできる限りの支援をしたいと考えてきたところでございます。本年6月、日専連静内は事業の譲渡先が決まったことで解散しており、残されているのがヒダカファイナンスが所有しているピュアの区分所有部分の処理だけとなっており、代理人である弁護士は譲渡先がない場合には破産手続に移り、競売により財産処分を行うとし、この競売でも落札者があらわれない場合には所有部分の閉鎖措置をとる考えであることが示されたところであります。こうした状況の中で、協同組合静内ショッピングセンターが所有権を買い受け、営業を続けていくことが最善の方法であるが、民事再生の途上にあることから、金融機関等からの資金調達もできなく、またこのことが組合運営にも大きな支障となっていることを知り、町はこれらの検討の結果、各常任委員会にもご説明申し上げておりますが、区分所有建物の取得資金の貸し付けと駐車場用地の取得を内容とします支援策を進めることに決め、中心市街地の活性化と町民の高齢者への利便性を維持してまいりたいと考えているものであります。 | |
協同組合静内ショッピングセンターが経営不振になった原因でございますが、これらを分析した経過はございませんが、協同組合はみゆき通り再開発の一つとして導入された小売商業店舗共同化事業の事業主体として昭和58年に設立され、開業当初は売り上げも順調に推移しておりましたが、その後相次ぐ大型店や国道沿線への出店などの影響により集客力の低下と、また競合店舗の進出による組合員店舗の撤退等により空き店舗が目立ち始め、商業施設としての魅力を失い、消費者離れが進むとともに、脱退組合員に対する預かり金、保証金、建設協力金等の返還義務も発生するに至り、平成14年に民事再生法の決定を受けながら、これまで事業の継続を行ってきております。協同組合に対する支援に際しましては、これら財源が町民の税により手当てされるものであることを十分理解し、町民から愛される店舗となるよう商業活動に努め、中心市街地のにぎわいを回復することのできる体制を再構築し、地域社会に貢献できるよう一層の努力を重ねていただきたいと強く申し入れをしているところでございます。これら支援により、ピュアの安定した施設管理体制が保たれ、協同組合としても経営全体に係る負担軽減を図ることができ、このことで将来を見据えた経営の見直しも可能となり、計画的、安定的な経営が確保できるものと考えております。 | |
なお、ご質問の中に財源の予算規模についてのご質問がございました。支援のために要する予算の額についてでございますが、これも各常任委員会への説明として別添で資料を提出しておりますが、まず1点目の施設の区分所有のための資金融資、これにつきましてはまだ額が確定しておりませんが、おおよその額で申し上げますが、3,500万から4,000万ほどの予算が必要となるものと考えております。また、2つ目の駐車場用地の取得部分につきましては、これも4,200万から4,500万程度の予算が必要になるものと考えてございます。 | |
以上、ご答弁とさせていただきます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 清水財政課長。 |
〔財政課長 清水 全君登壇〕
◇財政課長(清水 全君) [ 61 ] | 壇上のご質問にありました財源についての自主財源の町税を充てることになると判断し、それはいかがなものかというようなご質問がございましたので、それについてお答えいたしますが、財源についてはおっしゃるとおり自主財源、いわゆる一般財源を充当することを予定しているものでございます。 |
2点目の地方財政法上の問題はないのかというご指摘でございましたが、協同組合に対する融資等につきましては地方財政法上問題ないものと考えておりますので、ご理解いただきたいと思います。 | |
以上でございます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 4番、磯貝君。 |
◆4番(磯貝廣光君) [ 62 ] | それでは、先ほど私が申し上げましたけれども、議会としては今後またこれについていろんな点でいろいろと検討されるということを前提のお話でございますので、私のほうからは、公的融資というか、そういう感じ、今課長からお話あったように当然融資をすると、そのときに本当に、先ほども申し上げましたけれども、最悪になった場合、その融資について本当に町のほうに返ってくる可能性とか確率とか、そういうのが完全に担保されて、それは心配ないから融資できるのだという状況になっているのか、なっていないのか、町長からお伺いしたいと思います。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 竹田商工労働観光課長。 |
◇商工労働観光課長(竹田幸也君) [ 63 ] | まず、今回のこういった支援策につきましての内容でございますが、これまでヒダカファイナンスが所有しておって、協同組合が家賃を払って入居していたというふうな経過がございまして、家賃の支払いについて相当協同組合自身が苦労してきた経緯がございます。そういったものが協同組合としての運営にも大きくのしかかってきているという経緯がございまして、これらを考え合わせますと、協同組合自身があの施設を取得して運営をしていくことによって家賃等の軽減にもつながるというふうな考え方がまず1点です。 |
それと、2つ目の駐車場を取得するというふうなことでございますが、この裏には取得する当時に高度化資金等を借りまして対応している経過がございます。この返済にかなり苦慮してございます。そういったものを買うことによって、繰り上げ返済することによって組合自身の経営を楽にしていくと、軽減を図っていくというようなことがございまして、まず1つは協同組合自身の経営の改善を目指すということが1つでございます。これが成功といいますか、ねらいどおりに進んでいただきたいと、そういうもくろみが1つでございます。それと、土地を取得する、融資をするに当たりましては、きちんとした担保の確保ですとか連帯保証人の確保ですとか、そういうものもきちんと的確にやって、回収については万全を期して対応していくというような、今のところそういう協議のあれになっております。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 佐藤経済部長。 |
◇経済部長(佐藤保広君) [ 64 ] | ちょっと補足をさせていただきます。 |
議員がご質問の趣旨は、町が融資した場合、完全に税金、いわゆる町民のお金、これが担保されるのか、これだと思いますので、その点について1点に絞ってちょっとご答弁申し上げますが、この点につきましては、今詰めておりますのは、これは了解を得ております。これは、まず当然建物の第1抵当権者、これには了解していただく。それと、もう一点、建物がああいう状況でございますので、額も額ということで、役員の方、これは会社ではなくて個人の連帯保証人、これはすべての理事の方に連帯保証人になっていただく。それと加えて、通常はここで終わりでございますが、その連帯保証人に民法で認められている特例、条件を付して、例えば負債担保する額、これを頭割りにはしない、こういう特約もつけさせていただいて、完全に4,000万なら4,000万、5,000万なら5,000万、5,000万は恐らくいかないと思いますが、その額の担保をしていただくというところも了解を得て、今話を進めさせていただいているという状況でございます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 町長。 |
◎町長(酒井芳秀君) [ 65 ] | 私からも答えさせていただきたいと思います。 |
ご質問の中でこの問題にはかかわらないという趣旨のようなご発言ございましたが、当初からピュアの1階と2階の一部、すなわちヒダカファイナンスが持っている部分について町が買い取るという話が流れました。それで、当初から関係者とお会いしたときには、買えないということで、買うことはできないというニュアンスのことを伝えているということでございます。したがって、ピュア本体は買えない、買わないということでございます。 | |
それから、今の保証の部分ですけれども、ここが一番私自身も気にかけておりまして、その部分を課長、部長から今答弁あったわけでございますが、やはり町民の大事な税金を投入して融資をするわけですから、万々が一、そういうことがないことを祈るわけでございますが、回収せざるを得なくなったときには個々の負担、これはずっとついて回るといいますか、ちょっと表現がうまくできないのですが、その保証を、債務という履行を免れることができないという厳しい取り組みをすべきだということで、そういう交渉経過になっているということを申し上げておきたいと思います。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 4番、磯貝君。 |
◆4番(磯貝廣光君) [ 66 ] | それから、資料提出ということにはならないですけれども、今後の静内ショッピングセンターの協同組合、もしくはそれに類することになるのですけれども、実際には先般委員会で見せていただいた資料説明の中で、売り上げが年々下がっていくような形態になっています。それで、私が実情はどういう補てん策をしても何をしても憂慮するというのは、経営的に改善がされても、ではその時点で……私が平成18年にここの議場に立たせてもらったときにピュアの2階の買い取りがございました。そのときに、築25年ですか、たとうとしている建物が1階がそのままでございます。今後におけるそこにかかわる協同組合の運営が好転すれば当然維持管理費、すべてのいろんなものが出ていくだろう、また好転すればよくなるだろうということで、当然それは願いでもありますけれども、維持管理費、最悪の場合と言ったら大変悪いですけれども、維持管理して、ピュアショッピングセンター組合の冷蔵庫が壊れたりいろんなものが壊れたときに、それを自分たちの力で買い入れできて運営をできる状態なのかどうなのか、今現在の段階でちょっとお聞きしたいと思います。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 竹田商工労働観光課長。 |
◇商工労働観光課長(竹田幸也君) [ 67 ] | 各常任委員会にもちょっとお示ししてございますが、協同組合のほうから収支の資料をいただいております。それで、実際現実的にシビアに収支の状況をつくってくださいというふうなこちらからの問いかけもありましたものですから、売り上げについては右肩上がりというふうな非現実的なものではなくて、実際に収支できる部分の売り上げはどうなのかというふうなことで問いかけしていますので、それは現況の売り上げを横ばいで維持していくというような収支の内容になっております。それと、その収支の状況を見ますと、次年度繰越という部分で1,000万近いお金が計上されております。これが収支計画がきちんと保たれるのであれば、そういった余裕も出てくるような計画になっていますので、それが積み重なっていけばそういった設備投資の部分にも対応できるような決算になっていくのでないかと思っております。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 4番、磯貝君。 |
◆4番(磯貝廣光君) [ 68 ] | それでは、そういうことで今後いろいろと検討されることがあるのですけれども、私としては先ほど申し上げた協同組合の組織の中でもって、協同組合存続もありますけれども、協同組合の組織の実態把握、それから経営内容、すべての書類を見た中で、当然それは町サイドが、行政サイドが精査していると思うのですけれども、組合に対して会員数、経営内容、実態、それからどのような収支決算、税の報告になっているか、そこら辺の決算資料を見た上で今いろんな論議されているのでしょうか、そこら辺だけ再度お聞きします。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 道鎮商工労働観光課参事。 |
◇商工労働観光課参事(道鎮和宏君) [ 69 ] | このたびの支援に対する陳情等が上がった段階におきまして、当課、商工労働観光課としましては、決算書、財務諸表とか、あるいは財産とか、そういったものについて多角的に見させていただいております。ただ、既にご承知のとおり、この協同組合の場合は通常の株式会社とは違って相互扶助の精神の中で各組合員の経営のところからの拠出金の中で運営されているという状態が一つのポイントとして、細かい問題につきましては、ご指摘にありますように各個店の経営実態の中まで深めていかなければなかなか難しい問題もあるのではないかという印象を持ってございます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 佐藤経済部長。 |
◇経済部長(佐藤保広君) [ 70 ] | 今担当の参事から答弁申し上げましたが、その個店の部分、私どもも当然協同組合としての収支、これも大事でございますが、結果的には個々の組合員、当然ここが基盤になってくるということで、ここをいかにするか、融資をする場合にどう先々考えていくか、これも念頭に置きながら検討させていただいた。この点については、私の考えは最初は商工会、ここにも経営指導員が配置されておりますので、経営指導員をもって指導に当たるという考え方を持ってございましたが、商工会との詰めの中で、やはり身内では難しい面が出るであろう、これだけ町の融資がもしいただけるのであるとすれば、甘えは到底許されない。では、どうするかということで、他の事業を持ってきて、これは中央のほうからの事業になりますが、専門的な経営指導員、この派遣事業も組み入れて、これについては個々の組合員、これらの経営指導、個店1店1店にも当たれる、こういった事業を組み入れながら、これも内々了解を中央のほうにいただいておりますが、これを組み入れながら組合並びにその組合員、これを両方経営改善を図っていくというような考え方で進めていきたいと思っております。この点については、各委員会にもご説明をさせていただいているところでございます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 4番、磯貝君。 |
◆4番(磯貝廣光君) [ 71 ] | その件は一応わかりましたけれども、先ほど私の質問の中で、今の状況を見ると経営指導員をそういうぐあいに専従させることも聞いております。町として今後これだけのものを出資した場合に、どのようなかかわりを持って、先ほど私が言いました職員を派遣するとか、この立て直しでもって町としてお金は出しました、口は出すなでは困る。お金を出しました。町としては、ちょっと相手方に失礼かもしれませんけれども、経営面とかいろんなサブの面でちょっと指導もしますよと、町は直接口も出しますよという体制が今後でき得るのか、一応そういう感じで町としては見守る程度なのか、今後についてそこら辺ちょっとお聞きしたいと思います。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 町長。 |
◎町長(酒井芳秀君) [ 72 ] | 大変重要な部分だと思います。土地代金と融資分合わせて最大8,500万円ぐらいのお金を拠出していくということでございますので、町の支援があっての協同組合とかの経営ということに相なるわけでございますので、当然行政といたしましても出すところには口を出させていただくというようなことについて今後検討してまいりたいと思います。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 4番、磯貝君。 |
◆4番(磯貝廣光君) [ 73 ] | 当然そのようなことで私もお願いしたいし、質問の中にそういうふうに。 |
それから、駐車場の件でございますが、駐車場の件は買い取りということで前段説明聞いておりますけれども、前回委員会では、無料で町サイドもそこの駐車場を使うけれども、地域の買い物客も使うということで、だけれども実際そこの駐車場を買われたときには町の所有になると。それで、そこの駐車場の件ですけれども、私に言わせると、課長の説明も聞いてわかっているのですけれども、ある程度高度化資金を返したいがために駐車場を買うような意向だと、これは素直に言われているので。だけれども、それはそれとして、共有部分に対する町の持ち分の駐車場であっても、今後面積比率で、これはショッピングプラザで幾らで持ってもらうよと、この部分は月何ぼで貸しますよということは、私は先般の説明の中で駐車場について収入が300万ぐらいあったので、そこを見ましたら北洋銀行さんから駐車料金をいただいていた。これもやはり案分的なものでいただいているのかどうかわからないけれども、そこら辺町としてショッピングプラザから面積比割合による料金の徴収というのは考えられないのかどうなのか、お聞きしたいと思います。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 佐藤経済部長。 |
◇経済部長(佐藤保広君) [ 74 ] | これも、委員会できちっとご説明させていただいておりますが、今磯貝議員がおっしゃられた現在の駐車料金、これはあくまでも所有者であります協同組合、ここがあるところにお貸しをしている代金でございます。町が取得しますと当然町の所有になると、この点につきましても考え方としてご説明させていただいているのは、基本的には固定資産税、これも町に入りますと当然協同組合の負担はなくなるということで、最低でも約33万程度になりますが、これについてはご負担はいただく考えでおりますということで了解を得ている。ただ、これが高い、安い、この議論はあろうかと思いますが、私どもの考え方はあくまでも今現時点においてはこの協同組合を立て直しにかかると、これはこの1点に焦点を絞ってございますので、将来はこの議論をまたどこかでするところがあろうかとは思いますが、駐車場の購入と融資、この2つをあわせて支援を考えないと無駄な支援になってしまう。そこに追い打ちでまた使用料を高額に取っていくとなれば支援が無駄になる可能性も出てきますので、その辺は十分に考慮した中で契約をしていきたいというのが今の考え方でございます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 4番、磯貝君。 |
◆4番(磯貝廣光君) [ 75 ] | それでは、ピュアの件には属するのですけれども、先般ほかのほうで聞いたのですけれども、2階に上がっていく駐車場のスロープが、あそこはロードヒーティングがなされているそうです。それで、ほぼ線が見えてくるのではないかというような状況で、あそこら辺の維持補修とか、そういうものについては町と今後のショッピングプラザでするのか、そこら辺もちょっと関連でお聞きしたいのですけれども。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 道鎮商工労働観光課参事。 |
◇商工労働観光課参事(道鎮和宏君) [ 76 ] | スロープとか駐車場につきましては、区分所有建物で言う共用部分ということですので、それぞれの区分所有者がおのおの出資して修繕に当たるということになります。 |
以上でございます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 4番、磯貝君。 |
◆4番(磯貝廣光君) [ 77 ] | だから、先ほど申し上げたように、それは区分所有でわかるのですけれども、そこの修理が早急に必要なのか、現段階では5年も10年ももっていくのかというような状況を聞きましたら、もうロードヒーティングの線が見えているから、この冬でロードヒーティングの上に舗装をしないと危険が生じるという状況がちょっと聞こえてきましたので、そこら辺の路盤状況、すべて建物等。私言いたいのは、出資するのはいいのです。ショッピングプラザが今どういう修繕が抜本的に必要なのか、外壁がどうなのか、それから冷蔵庫がどうなのか、せっかくこれだけの公的資金を導入するに当たって、周りの建物の維持補修、管理にはこれぐらいのお金かかるのだよと、後から出すのでなくて、そういう算定はされたのですかと聞いているのです。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 竹田商工労働観光課長。 |
◇商工労働観光課長(竹田幸也君) [ 78 ] | 施設そのものの老朽化が進んでいるということもございます。ある時点で施設の維持補修といいますか、メンテナンスというのは必要になってくると思っております。それに係る費用的な部分はまだ算定した経過はございませんので、これからはその部分も必要だと考えております。それと、ロードヒーティングの件でございますが、これは現況ではヒダカファイナンスと町の区分所有によっての持ち物となっていますので、相手方がございますので、これは相手方のほうと協議して、軽易な補修で済むのか、それとも抜本的に維持補修が必要なのかと、これらも含めまして協議させてもらって、向こう側のほうの回答を得ながら対応していきたいというふうに考えてございます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 4番、磯貝君。 |
◆4番(磯貝廣光君) [ 79 ] | この件については、今後議会等でいろいろ論議されるのですけれども、私は全体的に委員会から今回のこの質問に対して資料不足だと、いろんな面で。こういうことを予測して、この書類は必要だろうというのは当然行政サイドが必要として出さなければならないし、仮に今現状でこういう公的資金やったけれども、次から次、ここもやはり早急に直さなければならない。特に2階に上がるスロープは人命にかかわるところです。冬期間になったら、あのロードヒーティングが動くか動かないかによっては、補修程度でなくて、事故が発生した場合管理責任が生じる場所でございます。そこら辺。それから、ピュア全体の建物の件、それからピュアのいろいろな個店の営業の面、それからいろんな面で議会に提出される書類にしてもある程度多少のことが委員さんから出たりいろんな関係者から出ても、このようなものがデータ的にありますというものがなければ、大変この問題は自分としては難しい問題だなというようなことが憂慮されますので、今後議会、町サイド、商工会、すべての面でいろいろと論議されるところがございますので、私の質問は一応その前段でこういう点に気がつきましたので、これで質問を終わらせていただきます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 次に進みます。 |
8番、井上君。 |
〔8番 井上節子君登壇〕
◆8番(井上節子君) [ 80 ] | 私は、来年地デジになることをちょっと心配しておりましたので、これを手始めに3点、大きく3点質問させていただきます。 |
今やテレビは単なる娯楽ではなくて、多くの情報を発信し、それを得るものであり、人々の生活の中で切り離すことのできない道具であります。国の政策であるテレビの地上デジタル放送開始、移行まで1年を切りました。すんなりと地デジに切りかえられる町民はよしとして、容易ではない町民もおられます。したがって、当町の対応は万全でしょうか、次の4点をお伺いいたします。 | |
1つ、全町的な電波調査は終了しましたか。 | |
2つ、山間部や高層建物、町なかの高木陰の電波障害地区への説明は順調に進んでいますか。 | |
3点目、政府は生活保護世帯にはチューナーの無料配付をすると伺っておりますが、新ひだか町では何世帯ありますか。 | |
4点目、低所得者層へのチューナーの対策が必要かと考えます。 | |
大きく2番目、町内高齢者の生活実態を把握されていますか。事の発端は、東京でミイラ化した遺体が見つかった。これ7月29日の報道でございまして、生きておられたら111歳の男性だとわかったということです。全国都道府県、このことによって100歳以上の者の安否確認を進めるということで、日本列島、沖縄から北海道まで調査に手をつけたということでありますので、そこで1点だけお伺いいたします。生存者と戸籍の一致について、当町の調査方法と経緯をお知らせいただきたいと思います。 | |
大きく3点目、老人福祉センター「静内温泉」宿泊施設の復活についてということで質問します。2町合併以来10年のスパンの中で5年目の今年も半年を経過しようとしております。休止はいつまでなのかと町民は宿泊施設の復活に期待をかけております。この先どうするのか、決断をする正念場の年ではないでしょうかということで、1点目、宿泊施設の復活はいつごろになりますか。2点目、再度指定管理者公募の公告を出すのですか、それとも21年12月に申請の上がった2社でということでしょうかということで、壇上からの質問を終わります。 | |
明確なご答弁よろしくお願いします。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 曽我企画課長。 |
〔企画課長 曽我啓二君登壇〕
◇企画課長(曽我啓二君) [ 81 ] | 井上議員の大きな質問の1点目、テレビの地上デジタル放送移行まで1年を切った町の対応は万全ですかについてご答弁申し上げます。 |
1点目の全町的な電波調査は終了しましたかにつきましては、地上デジタル放送については現在のアナログ放送が来年の7月24日をもって終了することから、現在国における調査において放送が受信できない地区、いわゆる難視地区について調査結果が出ており、7月末日現在で61地区310世帯に上っており、今後さらに増える見込みでございます。町では、その調査結果をもとに今後の対応について難視地域での説明会をこれまで6会場において計11回開催するなどし、各世帯個別に対策を講じてきております。また、国における電波調査は机上による調査のため、町において現地の状況や情報をもとに受信できないであろう地区を割り出し、国に対し電波調査を依頼し、新たな難視地区として指定していただいております。なお、市街地における電波状況については、国の調査において新たな難視地区はないとの情報から、対応しておりませんが、デジタル放送が受信できないなどの情報があれば、国に対し電波調査を依頼するなどし、対策を講じることとしておりますので、広報等で周知してまいりたいと考えております。 | |
2点目の山間部や高層建物、町なか高木陰の電波障害地区への説明は順調に進んでいますかについては、難視地区の指定を受ける地区の大部分が山間部でありますので、デジタル放送を受信するための対策については先ほど答弁いたしましたとおり、各世帯個別に調整の上、対応していかなければならないため、現地での説明会や訪問を実施し、対応を協議してきております。また、市街地の高層建物における受信障害、いわゆるビル陰の対策につきましては、既存の対応と同様に建物の所有者が対応することとなっておりますことから、対応する旨の周知を広報等において行ってきております。なお、町施設のビル陰対策につきましては、現在一部工事が完了し、アナログ放送終了までにはすべて対策済みとなる予定です。 | |
3点目の政府は生活保護世帯にはチューナーを無償配付するというが、新ひだか町では何世帯ありますかについてですが、地上デジタル放送受信のための支援として地デジチューナー支援実施センターにおいて、生活保護世帯などの公的扶助を受けている世帯、障害者がいる世帯で、かつ世帯全員が市町村民税非課税の措置を受けている世帯、社会福祉事業施設に入所されている方を対象に簡易な地上デジタル放送対応チューナーの無償給付を行っております。無償給付件数につきましては、本人からの申請により実施いたしますので把握しておりませんが、申し込み方法については福祉課窓口にてご案内しており、また町広報においても制度について周知してきております。申し込み期限が本年12月28日までとなっておりますので、支援実施センターとの連携のもと周知に努めてまいりたいと考えております。 | |
4点目の低所得者層へのチューナーの対応が必要と考えますにつきましては、さきに答弁いたしましたように生活保護世帯等への支援につきましては国における支援制度がありますが、対象とならない世帯においても生活に困窮されている世帯はあることと思います。しかしながら、デジタルチューナーにつきましては近年価格の低下が進んでおり、5,000円以下で購入できる商品もあるようでございます。チューナーの設置設備を進めていただければ、アナログ放送終了までにおのおの対応いただけるものと判断しておりますので、町単独による支援につきましては現在のところ考えておりませんので、ご理解願いたいと存じます。 | |
以上、答弁といたします。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 富沢福祉課長。 |
〔福祉課長 富沢宏己君登壇〕
◇福祉課長(富沢宏己君) [ 82 ] | 私からは、町内高齢者の生活実態の把握についてお答えいたします。 |
日高振興局から基準日を9月1日付とする平成22年度老人の日記念事業の実施に伴う高齢者等関係調査の照会があり、その調査結果に基づきご説明いたします。本町の住民基本台帳に基づく100歳以上の方は、17名いらっしゃいます。内訳は、特別養護法人ホームなどの施設に入所されている方が11名、病院に入院されている方が3名、在宅の方は3名となっており、全員所在を確認させていただいております。確認の方法につきましては、入所施設、包括支援センター及び保健師など町職員に確認をさせていただいているところでございます。なお、男女別では、男性が4名、女性13名となっており、最高齢の方は105歳で、男女各1名でございます。 | |
以上、答弁といたします。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 竹田商工労働観光課長。 |
〔商工労働観光課長 竹田幸也君登壇〕
◇商工労働観光課長(竹田幸也君) [ 83 ] | 井上議員からの大きなご質問の3点目、老人福祉センター、これは静内温泉のことでございます。宿泊施設の復活についてのご質問にお答え申し上げます。 |
まず、1つ目の宿泊施設の復活はいつごろになるのかというご質問でございますが、宿泊施設であります町民休養ホーム、それとこれに併設されます林業研修センターにつきましては、平成19年10月より休止としている施設でございます。管内各町での宿泊施設の新設の影響もあり、利用者の減少が続きまして、施設を維持するための財源負担も年々増加することになりましたことから、休止に踏み切ったものでございます。昨年3月の定例会におきまして井上議員からのご質問にお答えしておりますが、宿泊施設としての再開をする前提といたしましては、休止前の収支バランスの不均衡が改善できる再開計画でなければならないと考えております。また、施設の老朽化が相当進んでおり、宿泊のお客様を増やすためにはどうしても新たな魅力づくりのための投資が必要となります。こうしたことから、宿泊施設につきましては、再開するのか、それとも用途を変更し、違う目的で利用していくのかを含め、一定の方向性を見出していく必要性があるものと考えております。 | |
次に、2つ目の温泉施設であります老人福祉センターへの指定管理者制度に関するご質問でございますが、静内老人福祉センターへの指定管理制度の導入につきましては、平成22年度中の導入を目指し、事務手続を進めてきたところでございます。昨年11月に指定管理候補者の公募を行いまして、町内の2つの事業所からの応募を受け、本年2月に役場内に設置しております指定管理者選定委員会に対し候補者の選定を諮問し、2月の中旬に第1回目の選定委員会が開催され、事務局からの資料説明を行った後、選定に向けた審議が行われたところでございますが、結論が出ず、次回の委員会に持ち越しとなったところでございます。これと並行しまして、かねてより新ひだか町が国へ提案しておりました総務省所管の緑の分権改革推進事業が採択となり、本年度再委託事業として実施することとなり、3月定例会に追加補正予算を提出し、ご承認をいただいたところであります。この事業につきましては、クリーンエネルギー活用のための実証事業で、静内温泉に木質チップボイラーを導入し、データの収集と経済性に関する調査を行う内容のものでございます。こうした状況を受けまして、3月中旬に開催されました第2回目の選定委員会におきましてこの採択となった緑の分権改革推進事業の優先的な対応についての提案がございまして、選定委員会の結論といたしましては現段階での選定は困難であり、2社の応募を受けたまま審議を保留として、必要な環境が整った段階で改めて審議を行うこととしております。このことから、今年度におきましては国からの再委託事業である緑の分権改革推進事業の対応を優先させ、事業の終了後再び静内温泉への指定管理者導入に向けた取り組みを進めることに決定したところであります。応募のありました2つの事業所に対しましては、さきの提案はそのまま有効とし、事業終了後に再び候補者選定の審議を継続する考えをご説明申し上げ、ご理解をいただいたところでございます。所管委員会並びに本会議等におきまして指定管理制度の導入に向けた取り組みを積極的に進めていく考えをお示ししているところでございますが、新たな事情によりまして取り組みを一時中断する結果になっております。このことをご理解賜りたいと存じます。 | |
なお、静内温泉につきましては、本定例会に耐震診断を実施するための補正予算を計上してございます。築後33年が経過している建物で、多くの町民にご利用いただいている施設でありますことから、施設の安全を確保していくための予算であります。このことをあわせてご理解願いたいと存じます。 | |
以上、ご答弁とさせていただきます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 8番、井上君。 |
◆8番(井上節子君) [ 84 ] | 一通りご答弁いただきました。そこで、全町的な電波調査は終わっているということでございましたから、これはよいかなと思いますけれども、山間部の高層建物とか木陰の電波障害地区への説明は進んでいるということでございまして、それは今進行中ですから、よいかなと思いますけれども、3点目のチューナーを生活保護世帯に無償配付するということでございました。この数字、世帯数の数字をちょっと聞き漏らしたのですが、わかりますか、およそ。わかりませんか。 |
〔何事か言う人あり〕
◆8番(井上節子君) [ 85 ] | わからなければ後で。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 曽我企画課長。 |
◇企画課長(曽我啓二君) [ 86 ] | 先ほども答弁いたしましたけれども、この配付世帯につきましては、本人の申請によってされるものでありまして、生活保護世帯は828世帯、これはわかっているのですけれども、この方々が全員申し込んでいるとは限らないということもありまして、その世帯が何件無償のチューナーを申請しているかということについては、数は掌握しておりません。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 8番、井上君。 |
◆8番(井上節子君) [ 87 ] | 828世帯、申請だといいますから、その申請の方法は広報とかそういうもので周知するということでございますから、理解できるのですが、住民税非課税で障害者のいない世帯ですか、この方たちはチューナーの無料配付の対象外だということになっているのですね。それで、弱者の漏れた世帯となる方への対応の仕方など考えておりますか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 曽我企画課長。 |
◇企画課長(曽我啓二君) [ 88 ] | 先ほども答弁いたしましたけれども、この国の制度を受けられる方々とその対象とならない世帯のことだと思うのですけれども、現在先ほども言いましたようにチューナー自体が5,000円以下でも買えるような状況になっておりますので、町のほうとして単独支援につきましては今現在のところ考えていないという実態です。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 8番、井上君。 |
◆8番(井上節子君) [ 89 ] | 8月13日の新聞に出ていたのですが、道内での生活保護を受けた方は、月平均受給者ですね、こういう方が15万87名いるというようなことが出ておりまして、旭川市とか函館とか釧路とか、そういう大都会が随分多いらしいということなのです。そこで、国民年金の生活者、1人月6万ちょっとぐらいで夫婦2人で十二、三万で生活していると思うのです。この新聞によると、生活保護世帯の方が最低限度の生活をするために、4人家族ですけれども、月額18万6,990円から22万6,430円支給されているということです。これが4人家族ですけれども、2人家族でも14万くらいはいただいているというような情報を受けております。生活保護世帯、1人世帯でも、こうやって4人世帯、2人世帯でもこのくらいの生活費をいただいていると、例えばこれに対していろいろな補てんもあるから、そんなに困りはしないかと思うところへチューナーを無料で配付するというようなことで、ちょっと矛盾感じたものですから、質問させていただいています。例えば国民年金生活者、早い段階、昭和六十二、三年あたり退職された方たちで40年勤務された方はかなり高額な共済年金とかいろんなものいただいているかと思いますけれども、単に国民年金40年掛けたとしても1世帯で1人8万円くらいしかもらえないのでないかなと思うのです。そして、夫婦2人であれば16万、こういう方たちがいろいろな公的なものも非課税の方もいらっしゃろうかとは思いますけれども、支払いしながら、余り恩恵に浴さないで日々つましく暮らしているわけです。ですから、先ほどチューナーは5,000円くらいで買えるというようなお話でしたが、5,000円をこの生活の中から捻出するのには、テレビはもちろん買いかえるのも大変なことでございますし、経済的な余裕がない生活でないかなと想定できるのです。この辺あたりを考えたときに、弱者を救う手だてを新ひだか町で独自の考え方を聞かせていただけないかなというふうに思うのですけれども、どうでしょうか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 布施企画課主幹。 |
◇企画課主幹(布施和継君) [ 90 ] | 生活保護世帯以外にも、年金受給されている方ですとか、あと生活に困窮されている方多々おられるかとは思います。ただ、企画課のほうで独自調査をいたしました地デジの普及率がございまして、それによりますと70%以上の方が既に地デジに対応されているといった実態がございました。それを考えますと、全体で70%の普及率があって、生活保護世帯等、困窮されている方に国からチューナーの支援があると、差し引いた残りの方が何%になるかはちょっとわかりませんけれども、困窮されている中においても既に地デジに対応されている方がかなりの数がおられるというふうな認識もございますので、今現在の段階から困窮されている方にチューナーに対する支援というものはちょっと考えにくいといった部分もございまして、支援については考えていないといったことの結果というふうに考えてございます。 |
以上です。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 8番、井上君。 |
◆8番(井上節子君) [ 91 ] | 今ご答弁で70%以上の方が普及されているということでございますから、30%、その中でも仕分けられる方がおられるかなというふうに思います。それで、電波障害の地区の人ばかりではないということを私は言いたかったのです。弱者の切り捨ては、あってはならないと思います。テレビは見る楽しみいろいろありますから、そういうものは奪ってはならないかなというふうにも思いますし、低所得者への対策がもしできることであれば必要ではないのかなということで、地デジ難民をこの町につくってはいけないから、きちっと対応していただきたいというのが私の要望なのです。そこで、町長はどのようにお考えでしょうか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 町長。 |
◎町長(酒井芳秀君) [ 92 ] | 今時点での地デジ対応につきましては、先ほど課長からお答えしたとおりでございます。それで、生活がきつい方といいますか、そういった方々にはどうかということであります。そこで、近年チューナーも低価格化ということで5,000円以下で購入できるというものもあるようでございます。今のところ、ご自分でそれを設置していただくというようなことで努力されていただきたいなというのが考えでございます。そんなことでご理解願いたいと思います。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 8番、井上君。 |
◆8番(井上節子君) [ 93 ] | 財政もゆるくない。今年あたりから少しは町の財政も楽にはなったというふうにはいっても、やはりいろいろなところへ使わなければならないから、ゆるくないと思います。もしこれからそのことで関係課にご相談があったときには、木で鼻くくったような返事ではなくて、親身になってご相談に乗ってあげていただくことを約束してくださればありがたいと思います。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 曽我企画課長。 |
◇企画課長(曽我啓二君) [ 94 ] | 今井上議員おっしゃるように、その対応につきましては十分親切な対応というか、そのようにしていきたいと思っておりますので、ご理解願いたいと思います。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 8番、井上君。 |
◆8番(井上節子君) [ 95 ] | ありがとうございます。それを信じて対応していただきたいと思います。 |
次に進みます。高齢者の生活実態です。これは、説明していただいてよくわかりましたし、よもや新ひだか町、この少ない2万何千の町ですから、不明者だとか、そういう方はいらっしゃらないだろうと想定はしておりましたけれども、病院、施設に入っている方、男女入れて17名確認されたということでございますから、安心しました。これ大きなまちであれば、けさのNHKのテレビに出ていました、「消えた老人」というタイトルで、それで私そのとき消えた老人ではなくて消された老人が今問題になって、詐欺とか不正に使われているのかなというふうに感じてきたのです。ですから、これはいい答弁をいただいたので、安心しております。基本台帳と本人の確認は、したのですよね。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 富沢福祉課長。 |
◇福祉課長(富沢宏己君) [ 96 ] | 先ほども申し上げましたとおり、住民基本台帳に基づいて100歳以上を調べました。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 8番、井上君。 |
◆8番(井上節子君) [ 97 ] | わかりました。今後しっかりと戸籍の管理と、それと本人に直接会って確認していただきたいと思うのです。というのは、老人の祝金だとか敬老会の祝金だとかお届けに上がっても、今話題になっている不正受給だとか、そういうのをしているところは民生委員の方が戸口へ行っても、今寝ているとか、会いたくないと言っているとか、お姉さんのところに預けてあるとか、弟が見ていたとかいうようなこと、それから川合さんも質問していましたけれども、働く人たちが、何だったか……そんなので家を出て、転々として住所がわからなくなったという人たちが戸籍と合わないというようなことで騒がれているのだろうと思いますので、しっかりと戸籍の管理をお願いします。これは、これでよろしいかと思います。答弁は要りません。 |
それで、静内温泉のことですが、緑の分権改革推進事業が受託されて、それで今木質ボイラーで試験しているということで、申請のあった2社にはお話をして一時中断しているということですから、それはわかりました。そして、この緑のクリーンエネルギーの結果はいつごろわかるのでしょうか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 木内総務企画部長。 |
◇総務企画部長(木内達夫君) [ 98 ] | 緑の分権改革推進事業ということで、今温泉のほうで木質ボイラーということで進めておりまして、これ実証実験をやっておりまして、委託期間はちょっと私今手持ちにありませんが、いずれにしても12月までに結果を求めて、1月にたしか報告書を提出いただくということになっておりまして、これは道からの再委託事業でございまして、いずれにしても22年度でその結果を、道に対して委託の結果を報告するという形になろうかと思います。 |
以上でございます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 8番、井上君。 |
◆8番(井上節子君) [ 99 ] | いずれにしても22年度でその結果が出るということであれば、23年度中にこの施設の復活について考えるということでしょうか、宿泊施設の復活について考えるということでしょうか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 竹田商工労働観光課長。 |
◇商工労働観光課長(竹田幸也君) [ 100 ] | 今木質ボイラーというのは温泉施設でございまして、宿泊施設のほうは何も手つけておりませんで、休止になっております。だから、宿泊施設についての今後の活用方針については早急に関係機関とも協議しまして対応してまいりたいと、そう思っております。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 8番、井上君。 |
◆8番(井上節子君) [ 101 ] | この2社は、あくまでもこの宿泊施設ではないところを対象に公募したのですか、宿泊施設を再開するための指定管理業者の公募ではなかったのでしょうか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 竹田商工労働観光課長。 |
◇商工労働観光課長(竹田幸也君) [ 102 ] | 以前のご質問にもちょっとお答えしておりますけれども、今回の指定管理者の導入につきましては、あくまでも温泉施設の維持管理をしていただくための管理者を公募してございます。それで、宿泊施設につきましては、その時点で今後の活用について検討した上でというお話でお答えさせていただいております。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 8番、井上君。 |
◆8番(井上節子君) [ 103 ] | よく理解しました。それで、そういうようなことでそれが今試験の結果わかった時点で公募された方たちも含めて宿泊施設のことを考えていくということでよろしいのですか、考えないのですか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 竹田商工労働観光課長。 |
◇商工労働観光課長(竹田幸也君) [ 104 ] | とりあえず今緑の分権推進事業、これは温泉施設に木質ボイラーを併設して実証実験をやっているというふうなことでございますので、温泉施設に導入する指定管理者の件については一時保留をしているというふうなこと。それと、宿泊施設についてはそれとは別な次元といいますか、そういうもので今後再開するか、または目的変更して違うものに使っていくか、そういった検討は急がなくてはならぬというふうなことでございます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 8番、井上君。 |
◆8番(井上節子君) [ 105 ] | わかりました。この施設のほうは再開するか、それとも目的を変更して何にするかということをまだ決めていないのですか、それでは。私以前に、静内温泉、要するに宿泊施設には随分こだわっております。それで、湯治でもしたらどうですかという質問もさせていただきましたし、職員を湯治場へ研修に出してはいかがですかという質問もさせていただきました。それで、行っていないということも聞きましたけれども、今初めてこの目的変更ということ聞いたのです。以前のときには、指定管理業者を導入して、そしてやりたいということだったから、私は一連のものとしてとらえていたのです。今ここにきてはっきりしたのは、そこの部分はまだ決めていないと、これからだということです。それで、町として、指定管理業者となられた方にここの部分も一緒にしていただくような方向性にはならないのでしょうか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 竹田商工労働観光課長。 |
◇商工労働観光課長(竹田幸也君) [ 106 ] | 以前にもそのご説明しておりますが、宿泊施設の休止に至った経緯がございまして、壇上でもちょっとご説明しましたが、お客さんの減少ということもありまして極端に収支のバランスがとれなくなってきていると、それによって町の持ち出しが年々増加してきたというふうなことで、これで休止というふうな措置をとった経緯がございます。これを再開するとなると、やっぱりまた同じようなことの繰り返しにはなりませんので、こういった収支のバランスがとれたような再建計画が必要になってくるというふうなことで考えてございます。それが可能かどうか、宿泊施設をまた再開して経営をしていくことが可能かどうか、そこら辺の検討もございます。それと、以前に議員からもご提言、ご提案いただきました湯治場としての別の目的で使っていく方法もございます。これらもあわせて、どういった形で使っていくかというふうな検討をこれから進めたいというふうなことでございます。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 8番、井上君。 |
◆8番(井上節子君) [ 107 ] | そのお話も重々聞いております。収支バランスがとれないから休止になったというのも理解して、休止に賛成したわけです。ですけれども、同じ状態をちょっと手入れして宿泊施設をしなさいと言っているわけではありません。それで、湯治にこだわるのですけれども、業種を変えれば十分収支バランスはとれると私は考えますので、ここの部分、町長、どうでしょう。もう少し積極的に、せっかくあるいいお湯ですから、日帰りで入っていただく分にはだれも何にも言いません。そこを指定管理業者が管理しようと何しようとそれはいいのですよ、今も入っていますから。ですけれども、宿泊できないのが不自由だとおっしゃる方がたくさんおります。ついせんだって、私のお友達は常に言っていました、節子さん、あそこ湯治になれば私たち行くのに、この方とうとうその湯治のお湯に入らないで亡くなりました、先日。こういうことがあるのです。もう少し真剣に考えてください。町長、いかがですか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 町長。 |
◎町長(酒井芳秀君) [ 108 ] | 指定管理の募集からまたおくれておりますことは、ボイラーの疲労といいますか、傷みが激しいということで、今回の木質チップボイラーで、重油のボイラーが2基あるのですが、1基分を優にこの木質チップボイラーが補完するような、そういう馬力数といいますか、出力数が木質チップボイラーのほうがかなり低いのに2個のうちの1個の重油ボイラーを補完しているということは、重油ボイラーが相当くたびれていると。これを取りかえる課題が浮上してきたということで、おくれております。ですから、宿泊施設への対応については、スポーツ関係の合宿所に使うとか、いろんな提言もありまして、そのことは頭にあって、もちろん井上議員の質問の趣旨もわかっているのですが、まずはボイラーを取りかえる。これがまた相当のお金がかかります。それと、今やっている木質チップボイラーを併用する方法でいくのかということで、それらをまずは手がけてきちっとするというようなことで、実は私も温泉をリニューアルして、あそこを愛しておられる一般の利用客の皆さん方に喜んでいただきたいということで、そういうことを考えていたのですが、ボイラーのくたびれた状況を発見いたしまして、おくれているということでございます。 |
並行して、先ほど来課長が答弁申し上げておりますように、宿泊施設の活用についてももちろん論議をして、そういったボイラーが普及して温泉が回っていくというような状況に続いて、そういった宿泊施設の活用についてどうするかということの方針を打ち出していって取り組みたいと、このように考えているところでございます。ただ、あそこの宿泊施設の課題は、それもご承知なのでしょうけれども、各部屋にトイレとか洗面所がないという、共同トイレに共同洗面所とかということで、それをよしとして泊まっていた方もいらっしゃるようなのですが、それらに手をつけるとなると、またこれ大きなお金がかかるので、そのあたりも含めた方策というものを考えて、含めたというのはそういう部分を例えばもう使わないでしまうとか、1階部分と2階の部分的な部分にとどめるとか、そういうような考え方もできるのではないかなと思っておりますので、ご指摘を踏まえて取り組ませていただきたいと思います。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 8番、井上君。 |
◆8番(井上節子君) [ 109 ] | いずれにしても、ボイラーは大分寿命がきているというお話のようですから、これはお湯を沸かすためには取りかえなければならないから、いずれ予算化しなければいけないでしょう。それは思います。それから、町長おっしゃるように、スポーツ関係者の合宿でも構いませんし、中も狭いですし、不都合がたくさんあります。あそこのトイレ、洋式にしたのですけれども、鼻がつかえるようなトイレで、だれも快適な気持ちにはなりませんし、だからもし再開するのであれば、早く方針を決めてくださって、一流ホテルのようにきらびやかなものは要りません。山の中の温泉らしく郷愁を誘うような、そういう中身にしていくことを考えていただいてもいいかなというふうに思いますし、何としてもやっぱり湯治場にこだわってもらいたいです。そして、もし再開するとして、いろんな業者が入札なりされる場合に、町として、管理者として湯治を一部分でもよいから取り入れていただくように交渉してほしいと考えますが、もう一度町長にこの辺お聞きしたいのですが、どうでしょうか。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 町長。 |
◎町長(酒井芳秀君) [ 110 ] | 静内温泉のお湯は、明治以来の名泉といいますか、なかなか得がたい湯であるというふうに承知しております。ですから、湯治にも効果があるのだというご指摘は、うなずけるところがございます。ただ、やはり採算面とかということでないかなと思いますので、そこら辺をよく考えた上での取り組みということで、井上議員もこういった例があるというようなことでいろいろとご示唆をいただけるのであれば、そういった話も伺って、湯治場というようなことも含めて検討はさせていただきたいと考えております。 |
○議長(五十嵐敏明君) | 8番、井上君。 |
◆8番(井上節子君) [ 111 ] | 管内にえりもから山日高まで温泉はあります。しかし、湯治というのがこの管内に1つぐらいはあってもいいのではないかというふうに思います。 |
いろいろと質問させていただきまして、つい熱が入ると、おとなしく話ししようと今日も考えてきたのですが、つい大きな声が出てしまって、皆さん、申しわけありません。そういうことで、わかりました。なるべくこの温泉のことは、再開するのか、取りやめるのか、ここら辺をまず決めていただいて、町民にどのような方向になるか、方針にしたかということを示していただければよいのかなというふうに思いますし、地デジのほうも来年7月24日からぷっつり見れなくなるというような状況のないように、ひとつ優しく対応をお願いしたいと思います。 | |
以上で質問を終わります。ありがとうございました。 |
▼延会の議決
○議長(五十嵐敏明君) | お諮りいたします。 |
本日はこれにて延会したいと思います。ご異議ありませんか。 |
〔「異議なし」と言う人あり〕
○議長(五十嵐敏明君) | 異議なしと認めます。 |
本日はこれにて延会することに決定いたしました。 |
▼延会の宣告
○議長(五十嵐敏明君) | 本日はこれで延会いたします。 |
ご苦労さまでございました。 |
(午後 3時49分)
以上のとおり会議の次第を記録し、これを証するためにここに署名する。 平成 年 月 日 新ひだか町議会議長 新ひだか町議会議員 新ひだか町議会議員