○新ひだか町普通河川管理条例
平成18年3月31日
条例第175号
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、町内に存する普通河川について、災害の発生が防止され、普通河川が適正に利用され、流水の正常な機能が維持され、及び河川環境の整備と保全がされるように管理することにより、公共の安全を保持し、かつ、公共の福祉を増進することを目的とする。
(1) 普通河川 河川法(昭和39年法律第167号)の適用又は準用されない公共の水流及び水面をいい、河川敷地及び河川管理施設を含むものとする。ただし、他の管理者が管理するものを除く。
(2) 普通河川管理者 この条例の規定に基づき、普通河川の管理を行う町長をいう。
(3) 河川敷地 町が所有する土地のうち普通河川の用に供するものとした土地をいう。
(4) 河川管理施設 堤防、護岸、水門、せき、床止その他普通河川の流水によって生ずる公利を増進し、又は公害を除却し、若しくは軽減する効用を有する施設をいう。ただし、普通河川管理者以外の者が設置した施設については、当該施設を河川管理施設とすることについて、普通河川管理者が権限に基づき当該施設を管理する者の同意を得たものに限る。
(5) 河川工事 普通河川の流水によって生ずる公利を増進し、又は公害を除却し、若しくは軽減するために普通河川について行う工事をいう。
(6) 汚水 生活又は事業(耕作、発電又は養魚の事業を除く。)に起因し、又は付随する廃水をいう。
(境界に係る普通河川管理の特例)
第3条 町長は、普通河川の2以上の市町村の境界に係る部分については、関係市町村長と協議して、別に管理の方法を定めることができる。
2 前項の規定による協議に基づき、町長が他の市町村の区域内に存する部分について管理を行う場合においては、町長は、当該他の市町村長に代わってその権限を行い、他の市町村長が町の区域内に存する部分について管理を行う場合においては、当該他の市町村長は、町長に代わってその権限を行うものとする。
第2章 普通河川の管理
(河川管理施設の構造等の基準)
第4条 河川管理施設又は第8条第3号の許可を受けて設置される工作物の構造について河川管理上必要とされる技術的基準は、別に定める。
(普通河川管理者以外の者の施行する河川工事等)
第5条 普通河川管理者以外の者は、あらかじめ普通河川管理者の承認を受けて、河川工事又は普通河川の維持を行うことができる。ただし、草刈り、軽易な障害物の処分その他これらに類する小規模な維持については、普通河川管理者の承認を受けることを要しない。
(工事原因者による河川工事)
第6条 普通河川管理者は、普通河川を損傷した行為又は普通河川の現状を変更する必要を生じさせた行為によって必要を生じた河川工事又は普通河川の維持を当該行為を行った者に施行させることができる。
(禁止行為)
第7条 何人も、普通河川において、みだりに次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 普通河川を損傷すること。
(2) 普通河川に、土石(砂を含む。以下同じ。)又はごみ、ふん尿、鳥獣の死体その他の汚物若しくは廃物を捨てること。
(3) 前2号のほか、普通河川管理上有害な行為
(許可を要する行為)
第8条 普通河川において、次に掲げる行為をしようとする者は、あらかじめ普通河川管理者の許可を受けなければならない。ただし、普通河川管理者が指定した行為を除く。
(1) 普通河川の流水を占用すること。
(2) 河川敷地を占用すること。
(3) 普通河川において、工作物を新築し、改築し、又は除却すること。
(4) 河川敷地において、土石その他の産出物を採取すること。
(5) 普通河川において、草木を栽植すること。
(6) 普通河川において、土地の掘さく、盛土、切土その他土地の形状を変更すること。
(7) 普通河川において、土、汚物、染料その他の河川の流水を汚濁するおそれのあるものが付着した物件を洗浄すること。
(8) 前各号に掲げるもののほか、普通河川に影響を及ぼすおそれのある行為(他の法律等による許可等を受けた行為を除く。)をすること。
(汚水の排出)
第9条 普通河川に1日につき1立方メートル(普通河川の流量又は利用状況等により普通河川管理者がこれと異なる量を指定したときは、当該量とする。)以上の汚水を排出しようとする者は、あらかじめ普通河川管理者に届け出なければならない。ただし、当該事業、汚水を排出する施設又は汚水の排出について他の法令等の認可等の処分を受け、又は届出をしているときはこの限りでない。
2 前項本文の規定による届出をした者は、その届出に係る事項を変更したとき、又は汚水の排出を廃止したときは、遅滞なくその旨を普通河川管理者に届け出なければならない。
3 普通河川管理者は、異常な渇水等により普通河川の汚濁が著しく進行し、普通河川の管理に重大なる支障をおよぼすおそれがあると認めるときは、普通河川に汚水を排出する者に対し、次の各号に掲げる措置を求めることができる。
(1) 排出する汚水の量を減ずること。
(2) 汚水の排出を一時停止すること。
(3) 前2号に定めるもののほか、必要な措置を講ずること。
2 前項の規定により地位を承継した者は、その承継の日から30日以内に、普通河川管理者に届け出なければらない。
(原状回復命令等)
第12条 この条例の規定による許可又は承認を受けた者は、当該許可又は承認を受けた行為を中止したときは、速やかにその旨を普通河川管理者に届け出なければならない。
2 普通河川管理者は、前項の届出があった場合において普通河川管理上必要があると認めるときは、当該許可に係る工作物を除却し、普通河川を原状に回復し、その他必要な措置を講ずることを命ずることができる。
(許可等の条件)
第13条 普通河川管理者は、この条例の規定による許可又は承認について、普通河川の適正な管理の確保のため必要最小限度において、かつ、許可又は承認を受けた者に不当な義務を課すこととならない範囲において、必要な条件を付することができる。
第3章 監督
2 前項の規定による立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。
(1) この条例の規定又は規定に基づく処分に違反した者
(2) この条例の規定による許可又は承認に付した条件に違反している者
(3) 許欺その他不正な手段により、この条例による許可又は承認を受けた者
(1) 許可又は承認に係る工事その他の行為につき、又はこれらに係る事業を営むことにつき、他の法令の規定による行政庁の許可又は認可その他の処分を受けることを必要とする場合において、これらの処分を受けることができなかったとき、又はこれらの処分が取り消され、若しくは効力を失ったとき。
(2) 許可又は承認に係る工事その他の行為又はこれらに係る事業の全部又は一部の廃止があったとき。
(3) 天然現象により普通河川の状況が変化し、許可又は承認に係る工事その他の行為が普通河川管理上著しい支障を生ずることとなったとき。
(4) 河川工事のためやむを得ない必要があるとき。
(5) 前号に掲げる場合のほか、公益上やむを得ない必要があるとき。
2 前項の規定による損失の補償については、普通河川管理者と損失を受けた者とが協議しなければならない。
第4章 普通河川に関する費用
(普通河川の管理に関する費用の負担原則)
第17条 普通河川の管理に関する費用は、この条例及び他の法律に特別の定めがある場合を除き、町の負担とする。
(境界に係る普通河川の管理に要する費用の特例)
第18条 町長は、普通河川の2以上の市町村の境界に係る部分について第3条第1項の規定に基づき関係市町村長と協議して別に管理の方法を定めた場合においては、当該普通河川の管理に要する費用について、当該関係市町村と協議して、その分担すべき金額及び分担の方法を定めることができる。
(義務の履行のために要する費用)
第20条 第15条第1項の規定により工作物の改築若しくは除却、工事その他の行為若しくは工作物により生じた若しくは生ずべき損害を除去し、若しくは予防するために必要な施設の設置その他の措置を講ずること若しくは普通河川を原状に回復することを命じられた者は、その費用を負担しなければならない。
(占用料の徴収)
第21条 町長は、第8条第1号、第2号及び第4号の規定による許可を受けた者から新ひだか町河川占用料等徴収条例(平成18年条例第176号)別表に掲げる占用料又は採取料を徴収することができる。
第5章 雑則
(委任)
第22条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は規則で定める。
第6章 罰則
(罰則)
第23条 次の各号の一に該当する者は、30万円以下の罰金に処する。
(1) 故意又は重大な過失により第7条第1号の規定に違反した者
3 次の各号の一に該当する者は、20万円以下の罰金に処する。
(1) 故意又は重大な過失により第7条第2号の規定に違反した者
(2) 故意又は重大な過失により第8条第7号の規定に違反した者
(4) 詐欺その他不正の行為により、第8条第7号の許可を受けた者
第24条 第11条第2項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、5万円以下の過料に処する。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、平成18年3月31日から施行する。